キム・ジャンフンはなぜ日本で入国拒否されないのか

■「『独島歌手』という強いイメージが日本入国を可能にした」

 官界では「キム・ジャンフンさんが日本に入国できたのは、逆説的だが『キム・ジャンフン=独島歌手』というイメージのためでは」という見方が出ている。韓国政府関係者は「キム・ジャンフンさんは独島歌手としてのイメージが強い。日本が今回イ・スンチョルさんに対して行ったような釈然としない理由でキム・ジャンフンさんの入国を拒否すれば、すぐに韓日両国間の外交問題に発展する。イ・スンチョルさんはキム・ジャンフンさんに比べ独島歌手というイメージがはるかに薄い」と語った。

 また、別の韓国政府関係者は「日本がイ・スンチョルさんの大麻吸引歴を引っ張り出し、入国を拒否することで外交摩擦を最小限に抑えようとしているのには、日本に進出した韓国の芸能人たちに『むやみに独島に関する発言や活動をするな』と警告する意図もあるようだ」と話している。

 ところが、2012年8月の光復節に慶尚北道蔚珍郡と独島の間をリレー形式で泳いで渡る活動に参加した俳優ソン・イルグクさんについては、異例なことに日本側が言及し「永続的な入国拒否」方針を表明している。当時の外務副大臣が「(ソン・イルグクさんは)これから日本に来るのは難しくなるだろう。それが日本の国民感情」と発言したのだ。独島関連活動が入国拒否の理由になり得ることを明らかにしたもので、イ・スンチョルさんの入国拒否理由をはっきり言わないのとは対照的だ。

 韓国政府関係者は「この出来事が発生する十日ほど前に当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領が韓国大統領として初めて独島に上陸し、日本は強く反発した。日本が独島関連活動を理由にソン・イルグクさんの入国を拒否した(原文ママ)のは、こうした当時のムードの中で起こった特殊なケースだ」と説明した。

プレミアムニュース部=チョ・ベッコン記者
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