在日僑胞社会は、1947年に京都朝鮮中学として開校した京都国際高校の甲子園出場にお祭りムードだ。僑胞社会を代表する在日本大韓民国民団(民団)は連日、新聞やホームページを通じて後援運動を繰り広げている。「選手たちの闘魂に感動した」という励ましの電話も同校にひっきりなしにかかってくる。関西地方の別の韓国系学校である金剛学園と建国高校は合同応援を行うことになった。
同校に野球部ができたのは、学校再建のための苦肉の策だった。当初、在日僑胞たちが建てた同校は、1990年代後半に深刻な経営難のため生徒数が70人にまで減り、教師たちは給料をもらえないこともあった。この時、野球に特化して学校を再建しようというという意見が出た。1999年に野球部ができたが、初めて行った試合では0-34で5回コールド負けを喫した。初勝利を挙げたのは野球部創立2年目の2001年だった。
同校はこの時の経営難をきっかけに事実上の「韓日連合学校」に転換した。2004年から日本の文部省の支援を受け、日本の生徒たちを受け入れ始めた。毎年韓国から10億ウォン(約9600万円)と日本から15億ウォン(約1億4500万円)、つまり両国の教育当局から約25億ウォン(約2億4000万円)を支援されている。今では日本国籍の生徒が60%で、韓国系の生徒よりも多い。朴校長は「日本の男子生徒たちは野球がしたくて、女子生徒たちはK-POPが好きで来るのがほとんど」と話す。女子が主軸であるダンス部の生徒は、京都地域のさまざまなイベントによく招待されるほど実力が高い。