韓国に「タイ式マッサージ」乱立、不法滞在者の温床に

 だが、リスクも伴う。京畿道富川市内のタイ式マッサージ店で働いていたタイ人のジャンペン・デンジャントゥクさん(22)は「2週間に1回の割合でレイプされそうになった。韓国に来て最初に教わった言葉は『サービスなし』だった」と言った。売春や類似性行為はしないという意味だ。チョムヌムさんも「男性客の10人に6人が性的サービスを要求した」と話す。

 しかし、タイ人女性の中には、より多くの金を稼ごうと客に性的サービスを勧める人もいる。ソウル市江南区のタイ式マッサージ店経営者は「健全経営をしようとしても、より多く稼ぎたいと考えるタイ人従業員が部屋の中で客と個別に交渉していたら、何が行われているのか知るすべがない」と言った。ソウル市鍾路区のタイ式マッサージ店経営者は「2012年から健全マッサージ店を経営しているが、1-2年前から『(性的)サービスもしてくれるのか』『最後までやってくれるのか』といった変な問い合わせをしてくる客が一日3-4人はいる」と語った。

 タイ人女性を違法雇用する韓国のタイ式マッサージ店はタイでも社会問題となっている。「就職あっせんブローカーにだまされて売春業者に引き渡された」「賃金をきちんと受け取れない」というケースがタイ現地メディアで報道されたからだ。タイの報道機関は、大金を稼ごうと海外で不法滞在する自国民を「ピー・ノイ」(タイ語で小さな幽霊)と呼ぶ。タイ政府は今年9月の1カ月間、不法就労を目的に韓国に行く「ピー・ノイ」と疑われる243人の出国を停止することにした。

キム・スンジェ記者
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