公演中止の背景には中国当局の介入があったという見方が出ている。高市首相の「台湾有事介入」示唆発言で、中国は連日、日本に圧力を加えている。日本への渡航自粛令に続き、最近では中国で予定されていた日本関連のコンサート・映画・ミュージカルなどが相次いで中止・取り消し・延期されている。11月28日には日本人歌手・大槻マキさん(52)が中国・上海で行われたあるイベントでアニメ『ONE PIECE(ワンピース)』の主題歌を歌唱中、追い出されるようにステージから退場させられた。この時、中国人の観客たちが主題歌を一斉に歌い出すと突然照明が消え、伴奏も止まった。戸惑っている大槻マキさんにイベントスタッフ2人が近づいてきて、ステージから下がるよう要請した。この公演の主催者側は翌日に予定されていた公演も「不可抗力」を理由に取り消した。
今回の浜崎あゆみさん公演中止で、中国のファンは不満を爆発させた。中国のファンたちは今回の公演のために準備したお金や時間が全て無駄になったと言い、無念さを吐露した。「不可抗力」を理由に公演を中止し、一言の謝罪もない主催者側を批判する人もいた。
一部には、公演中止による損失について、中国側の方が大きい可能性があるとの見方もある。中国官営メディア「環球時報」の胡錫進元編集長は「公演途中に突然電気を消して中止させるようなやり方は、外部から見ると公演者を尊重しないものと映るだろう。これでは、我々の日本に対する制裁について、外部が攻撃する口実を与えやすくなる。このような方式なら中国側の損失は日本側の損失を上回りかねない」と述べた。
ところが、胡錫進元編集長のこうした投稿はその翌日、突然削除された。そして、新しい投稿が掲載されたものの、以前とはやや異なる論調の内容となっていた。次の投稿で、胡錫進元編集長は「浜崎あゆみの上海公演中止は中国の対日制裁措置の一部だ。この措置を認め、支持する。どの社会でも芸能人は影響力が大きい。日本の首相の悪質な対中姿勢のために日本の芸能人が連鎖的に打撃を受けるならば、日本社会の内部で事態の深刻さに対する認識が広がる効果があるだろう」と述べた。
パク・ソンミン記者