尹・前大統領側は、洪・元次長が弾劾審判の過程で提出したメモは1次作成されたメモ(白い紙)ではなく、黄色いポストイットに記したメモだった、という点に注目した。
弁護人団は「証人はなぜ、憲法裁判所に提出したものは、(白い紙ではなく)ポストイットに記載されたメモを提出したのか。黄色いポストイット?」と尋ねると、洪・元次長は「廃棄した資料なので1次メモはない。(黄色いポストイットは)インターネットのグラフィックをダウンロードして1次メモを例として作ったもの」と説明した。
問題になった3次メモの作成者である補佐官の供述がなく、信頼性がないメモだという点も強調した。
弁護人団は「この事件の証拠記録には、証人の指示に基づいて3次メモを作成したという補佐官の供述が全くない」「3次メモの作成に関与した補佐官が特検や検察で事情聴取を受けたという話を聞いたか」と尋ねた。洪・元次長は「知らない」と短く答えた。
このメモは、洪・元次長が呂寅兄(ヨ・インヒョン)国軍防諜(ぼうちょう)司令官=当時=と電話をしながら、逮捕すべき対象を聞いて白い紙に1次メモを記した。尹・前大統領は先の公判期日で、1次メモに記された文字について「ミミズ文字」と表現していた。
2次メモは、洪・元次長の指示で補佐官が1次メモを基に作成し、現在は廃棄されている。
問題になった3次メモは、戒厳翌日の昨年12月4日の午後4時ごろ、補佐官が記憶に頼って2次メモを再び青色の太いペンで書いたもので、洪・元次長が黒色の細いペンで加筆を行った。
メモには李在明(イ・ジェミョン)、韓東勲(ハン・ドンフン)、金民錫(キム・ミンソク)、タンジ日報、権純一(クォン・スンイル)、鄭清来(チョン・チョンレ)、憲法裁判官、大法官(最高裁裁判官)、選管委員長、金命洙(キム・ミョンス)、キム・ミンウ民主労総委員長、権純一、朴賛大(パク・チャンデ)、金於俊(キム・オジュン)、曺国(チョ・グク)などの名前が記されていたことが分かった。
チャン・ハンジ記者