証言録によると、北朝鮮警備艇の先制攻撃を受けた357号艇が戦闘不能状態になるや、358号艇がすぐに発砲した。将兵たちは「358号艇の40ミリ砲と20ミリ・バルカン砲が敵の艦首砲・艦橋・艦尾に命中した」「敵艦からは火炎と煙が立ち上り、序盤の射撃で敵の武装と人員を早期に無力化した」と語った。さらに「(即応弾を収めておく)弾筒の弾薬を全て消耗するまで射撃を続けた」とも述べた。
31分間の交戦の末に北朝鮮の警備艇が退却すると、358号艇は357号艇に接近し、消火と救助・曳航に乗り出した。酸素呼吸器を着用した358号艇の乗組員が艇内の火災を消し、ベッドのフレームを担架に改造して負傷者を移送した。
韓国海軍が再調査に乗り出したのは「北朝鮮の攻撃を共に防いだ358号艇の功績を否定するのは不当」という声が繰り返し上がっていたからだ。357号艇の乗組員全員が参戦有功者として認定されたが、358号艇の乗組員は除外された。357号艇の生存者と同じように358号艇の乗組員もPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんだが、十分な治療も受けられなかった。当時、358号艇の機関士だったファン・ジョングァン予備役元士(上級曹長に相当)は、本紙の電話取材に対して「これまでさまざまな評価があったが、沈黙の中で生きてきた」「われわれは明らかに、北朝鮮に立ち向かって戦った。今回の再調査は、軍人としての名誉を取り戻す第一歩」と語った。
今回の韓国海軍の再調査は外部には公開されず、対外秘にとどめられた。これについて韓国軍関係者は「357号艇に被害が集中しているだけに、(被害がほとんどなかった)358号艇の功績を強調するのは不適切という海軍内部の懸念があったようだ」と語った。庾竜源議員は「第2延坪島海戦は357号艇・358号艇双方の迅速な対応で北朝鮮艦艇を無力化した『勝ち戦』として記録されるべき」と語った。
コ・ユチャン記者