中国がアジア、欧州、アフリカ、南米の各地で鉄道網の構築を本格化し、米国の海上封鎖に挑戦する「新シルクロード」の拡張に必死だ。中国が約30カ国で資本と技術を支援する鉄道事業を本紙が整理した結果、2030年までに海外で開通する「メード・イン・チャイナ」鉄道の総延長は1万2000キロで、地球の全周の3分の1に達する。中国は既に全世界で港湾129カ所に投資を行ったり、運営権を確保したりしているが、鉄道網の構築は港湾と内陸部のあちこちを結ぶ細やかなグローバル鉄道網を利用し、第三世界への影響力を拡大する一方、大規模な物流ルートを手中に収めるものだ。
7月には全長580キロの「中国・キルギス・ウズベキスタン(中吉烏)鉄道」の工事が始まった。3カ国が45億ドルを投じて構築するこの鉄道は今後、中国からイランや欧州へとつながる物流網になる見通しだ。中国序列3位の趙楽際・全国人民代表大会(全人代)常務委員長が7月23、24の両日、キルギスを訪問し、鉄道建設計画を直接視察したことで、工事に弾みがついた。中国は自国とカザフスタンを結ぶ3本目の鉄道建設も目指している。
中国は特に東南アジアでの高速鉄道建設に野心を見せている。今年1月、タイ政府は中国・ラオス鉄道につながる形でタイ国内で全長609キロの高速鉄道が2030年に開通する見通しだと明らかにした。中国資本が関係するバンコク~ナコンラチャシマ区間の鉄道工事は進ちょく率が33%となった。中国は2021年に雲南省昆明市とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ鉄道を開通させたことをきっかけとして、ラオス、タイ、マレーシアを経てシンガポールに至る鉄道網の建設を急いでいる。雲南省河口ヤオ族自治県河口市と国境を接するベトナムのラオカイとハノイ、ハイフォンを結ぶ鉄道は72億ドルを投じ、2030年開通を目指して建設中であり、中国が主導するマレーシア東海岸鉄道(ECRL)事業のクアラルンプール~コタバル間は2027年開通予定だ。