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「お金も稼げない、芸術的なチャレンジもできない」 日本は3作品が招待されたのに韓国勢ゼロの屈辱 第78回カンヌ国際映画祭

日本は40代の次世代監督が布陣…韓国は「ポスト・ポン・ジュノ、パク・チャヌク」なし

 今月10日に発表された第78回カンヌ国際映画祭(5月13-24日)の主要部門招待作に韓国映画が一つもなかった。主要部門に韓国映画が全くないのは2013年以来12年ぶりのことだ。韓国映画の不在で空席となった場所には日本映画が入っている。日本映画はパルム・ドール(最高賞)を競うコンペティション部門などに3作品が招待された。韓国映画が3年間連続で進出していたミッドナイト・スクリーニング(深夜上映)部門も日本映画がさらっていった。専門家らは「このまま行けばK映画(韓国英画)の全盛期は過去の栄光になるだろう。逆に日本映画の独走が当分続く可能性がある」とみている。

【表】最近5年間における韓国映画のカンヌ国際映画祭進出作品

■日本映画が台頭…「40代監督の層が厚い」

 カンヌから冷ややかな評価を受けた韓国映画界は「来るべきものが来た」という反応だ。本紙が専門家11人にアンケートを取った結果、「数年間にわたり積み重なってきた問題点が水面に浮上したもの」という意見がほとんどだった。それは韓国を代表する映画投資配給会社CJ ENMだけを見ても明らかだ。映画『パラサイト 半地下の家族』や『別れる決心』の投資配給会社として韓国映画世界進出の先頭に立つCJ ENMは今年、カンヌ招待作品を出せなかっただけでなく、海外のバイヤーを呼び寄せるブースさえ用意できない状況だ。「売る映画がないから」だ。

 「韓国映画の不振と日本映画の台頭の時期が、ちょうど入れ替わりのように一致しているため、なおのこと痛ましい」という声も多い。コンペティション部門に進出した『ルノワール』は、昨年『PLAN 75』で来韓した早川千絵監督の作品だ。ミッドナイト・スクリーニング部門にノミネートされたホラーゲームを基にした映画『8番出口』は『すずめの戸締まり』をプロデュースした川村元気監督が手がけた。妻夫木聡主演映画『ある男』で韓国でも知られる石川慶監督は『遠い山なみの光』で「ある視点」部門にノミネートされた。3人の監督が全員40代であるという事実は「ポスト・ポン・ジュノ、ポスト・パク・チャヌクがいない」と嘆かれる韓国映画の現実とは対照的だ。

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  • ▲2022年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したパク・チャヌク監督の『別れる決心』。 写真=CJ ENM
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