【ソウル聯合ニュース】韓国・忠清南道の金泰欽(キム・テフム)知事は11日、道庁舎で日本の水嶋光一駐韓大使と面会し、両国の地方自治体の交流や協力拡大について議論した。
金氏は「両国は世界の挑戦課題に共に対応し、未来世代の交流を活性化して相互理解と信頼をより強固なものにしなければならない」と述べた。また、2025~26年の「忠清南道訪問の年」などを紹介し、日本側の関心と参加を呼びかけた。
忠清南道は日本の熊本県や奈良県、静岡県などと活発な交流・協力活動を行っている。
水嶋氏は面会前、忠清南道牙山市にあるディスプレー大手・サムスンディスプレーの工場を視察し、同道の論山市にある国防大で日本の安全保障政策をテーマに講演した。
面会後は「観世音菩薩坐像」の来月の日本への返還を控え、法要が行われている忠清南道瑞山市の浮石寺を訪れた。同像は長崎県対馬市の観音寺から盗まれ、韓国に持ち込まれたが、韓国大法院(最高裁)が観音寺の所有権を認める判決を言い渡し、日本に戻ることになった。
浮石寺の円牛住職は「倭寇(わこう)に略奪され647年ぶりに戻ってきた仏像を再び手放すことを惜しむ韓国の信者たちの気持ちを日本側も理解してほしい」と語った。これに対し、水嶋氏は問題を解決し、収束することが重要だとし、交流活性化のきっかけになることを期待すると応じた。
法要は来月5日まで続き、像は同月11日までに浮石寺から日本に返還される。