韓国野党・共に民主党の李在明（イ・ジェミョン）前代表が10日に動画メッセージを出し、大統領選挙への出馬を正式に宣言した。李在明前代表はおよそ11分の動画メッセージで「ただ名前だけの大韓民国ではなく、真の大韓民国を築きたい」「偉大な大韓国民の素晴らしい道具、最高の道具・李在明になりたい」と述べた。

【写真】12月4日午前1時　戒厳解除要求決議案可決後に握手を交わす韓東勲代表と李在明代表

　李在明前代表は「経済成長と二極化解消に向けて政府の役割が重要」と訴えた。李在明前代表は特に「韓国社会は総量では過去よりもさらに多くを持つようになったが、個別に見ればあまりに一方に偏っている」として、社会における葛藤の根本原因を「経済の二極化」と指摘した。李在明前代表はさらに「民間の領域だけでは経済をしっかりと維持・発展させるのは難しい」「政府単位の人材育成、大々的な技術研究開発への投資などを通じて経済は再び活性化できる」とも主張した。李在明前代表は韓流やK民主主義など「Kイニシアチブ」を国家ビジョンとして提示し、「ソフトパワーの側面で世界をさまざまな領域から先導できる」との考えも示した。

　与党・国民の力の韓東勲（ハン・ドンフン）前代表も同日国会で「政治・時代の世代交代」を掲げ、大統領選挙への出馬を宣言した。韓東勲前代表は4年2期制の分権型大統領制と二院制に向けた憲法改正、大統領の任期短縮（3年）による2028年の大統領・国会議員のダブル選挙、国民所得4万ドル（約580万円）、中産階層70％時代などを公約として掲げた。韓東勲前代表は「戒厳と弾劾で苦しんだ方々の思いに深く共感する」とした上で「その苦痛を最後まで共に分かち合いたい」と述べた。韓東勲前代表は李在明・元共に民主党代表を念頭に「危険な人間が大統領になり、怪物政権が誕生して国を滅ぼすことは防がねばならない」「勝つという選択はすなわち韓東勲」と呼びかけた。

　国民の力の羅卿瑗（ナ・ギョンウォン）議員も同日「国民と国を守るため凄切（非常に悲しい）かつ切実な思いで大統領選挙に出馬したい」として11日にも出馬を宣言する意向を明らかにした。

キム・スンジェ記者、チュ・ヒヨン記者