ロシアの軍人である夫に、ウクライナ女性に性的暴行を加えるようそそのかしたロシア人女性が、ウクライナの裁判所で懲役5年を言い渡された。
英紙デイリーメールが2日、報じた。それによると、ウクライナのシェフチェンキフスキー地方裁判所は先月24日、欠席裁判(被告人のいない裁判)で、ロシア人女性のオルガ・ビコフスカヤ被告に対し、戦争法と慣習に背いた罪で懲役5年を言い渡した。
ビコフスカヤ被告は、ウクライナ戦争が始まってから2カ月後の2022年4月、軍人である夫との会話で「ウクライナの女性たちに性的暴行を加えてもいい」「私に知らせずにやってくれればいい」と話した。
さらに「その代わり避妊具を使いなさい」として「私に(性的暴行について)話さなくてもいい。理解する」と言った。これに対し、夫は「分かった」と答えた。
ウクライナ保安庁(SSU)は当時、盗聴を通じ、夫婦の会話が録音された30秒ほどの音声ファイルを入手し、夫を戦争法違反および性的暴行の疑いで逮捕した。
夫は調査で、音声ファイルに録音されている声が自分の声ではないと主張した。しかし、音声の専門家らが、録音された声と夫の声が一致していると結論を下し、裁判所もこれに同意した。夫はウクライナの裁判所で懲役12年を言い渡された。
今回の事件は、戦時における民間人の保護に関する条約第27条2項およびジュネーブ条約に違反するものと判断された。懲役5年を言い渡されたビコフスカヤ被告は、ウクライナに280ポンド(約5万3500円)以上の法的費用を賠償しなければならない。ただしビコフスカヤ被告は現在ロシアにいるため、ウクライナの捜査当局によって逮捕されてから法が執行される見通しだ。
チョン・アイム記者