【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)が8日発表した国際収支(速報値)によると、2月の経常収支は71億8000万ドル(約1兆620億円)の黒字で、1年10カ月連続で黒字基調を維持した。黒字幅は前月(29億4000万ドル)より42億ドル以上多く、前年同月(64億4000万ドル)比でも約7億ドル拡大した。
2月の経常収支を項目別にみると、商品収支(貿易収支に相当、81億8000万ドル)は旧正月(今年は1月29日)連休による操業日数減少で25億ドルにとどまった前月や前年同月(69億2000万ドル)を上回った。
輸出(537億9000万ドル)は前年同月比3.6%増加した。品目別ではコンピューター(28.5%増)、医薬品(28.1%増)、乗用車(18.8%増)、情報通信機器(17.5%増)などが増加したが、半導体(2.5%減)、石油製品(12.2%減)は減少した。
地域別にみると、東南アジア(9.2%増)では好調だったが、中国(1.4%減)、日本(4.8%減)、欧州連合(EU、8.1%減)などで苦戦した。
輸入(456億1000万ドル)は前年同月比1.3%増加した。エネルギー価格の下落により石炭(32.7%減)、ガス(26.7%減)、原油(16.9%減)など原材料の輸入が9.1%減少したが、半導体製造装置(33.5%増)、半導体(5.0%増)、情報通信機器(4.0%増)をはじめとする資本財の輸入が9.3%増加。直接消費財(15.9%増)、穀物(2.8%増)など消費財の輸入も11.7%増えた。
サービス収支は32億1000万ドルの赤字で、赤字幅は前月(20億6000万ドル)と前年同月(18億7000万ドル)を上回った。
このうち旅行収支は14億5000万ドルの赤字だったが、冬休みの終了などにより赤字幅は前月(16億8000万ドル)より縮小した。国内企業の研究開発(R&D)関連で知的財産権使用料の支払いが増え、知的財産権使用料収支は5億8000万ドルの赤字を記録した。
給与・賃金と投資に伴う利子や配当を差し引きした所得収支(第1次所得収支)は26億2000万ドルで、前月と同水準だった。証券投資の配当所得の縮小により配当所得収支(16億8000万ドル)の黒字は前月比約2億ドル減少したが、利子所得収支の黒字は前月の8億8000万ドルから12億ドルに増えた。