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尹錫悦前大統領、内乱罪の刑事裁判で14日に初公判

 4日に弾劾が決まった尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領は、14日から内乱罪の刑事裁判に出廷し、裁判を受けることになる。大統領職から退き、不訴追特権を失ったため、尹前大統領は非常戒厳を巡る職権乱用・権利行使妨害罪で追起訴される可能性がある。政治ブローカーのミョン・テギュン氏を巡る政治資金法違反事件、海兵殉職事件の捜査も受ける見通しだ。

【表】刑事裁判の日程

 法曹界によると、ソウル中央地裁は尹前大統領が内乱の首魁として起訴された裁判の初公判を14日に開く。1月に起訴された尹前大統領は、2月20日に開かれた1回目の公判前整理手続きには出席したが、拘束が解かれた後に開かれた3月24日の2回目のの公判前整理手続きには出廷しなかった。今後開かれる公判には全て出廷しなければならない。

 初公判では検察の起訴状要旨の朗読、尹前大統領側の陳述に続き、検察側が申請したチョ・ソンヒョン首都防衛司令部第1警備団長、キム・ヒョンギ特殊戦司令部第1特戦隊長の証人尋問が行われる。尹前大統領側は内乱罪に対する捜査権がない高位公職者犯罪捜査処(公捜処)による捜査は違法であり、憲政秩序を乱す目的はなかったとして、検察が適用した内乱罪も成立しないとの立場だ。

 これに先立ち、7日には同地裁で趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長、金峰植(キム・ボンシク)元ソウル警察庁長らの第3回公判が開かれる。当日はイム・ジョンジュ警察庁警備局長、チェ・ヒョンソク元ソウル警察庁生活安全次長ら警察幹部らの証人尋問が予定されている。10日には金竜顕(キム・ヨンヒョン)元国防部長官、ノ・サンウォン元情報司令官、キム・ヨングン予備役大領(大佐)の第3回公判が行われる。

 非常戒厳と関連して、軍・警察の幹部は内乱と職権乱用の疑いも持たれている。検察非常戒厳特別捜査本部(本部長・朴世鉉=パク・セヒョン=ソウル高等検察庁長)は「現職大統領は内乱罪と外患罪だけが訴追対象なので、今年1月には尹前大統領に内乱罪だけを適用したが、今後尹前大統領に職権乱用罪も適用する可能性が高い。その過程で尹前大統領の取り調べも対面調査も試みる可能性がある。

 一方、政治ブローカーのミョン・テギュン氏に関連する疑惑を捜査しているソウル中央地検専任捜査チームは、尹前大統領と夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏に対する捜査を本格化するとみられている。尹前大統領は自身が出馬した大統領選を控え、ミョン氏から世論調査の結果を81回提供され、その見返りに金映宣(キム・ヨンソン)元国会議員(国民の力)が2022年6月の補選で党の公認を受けられるように便宜を図った疑惑が持たれている。尹前大統領夫妻を巡っては、前回の総選挙でもミョン氏の要請を受け、「国民の力」に特定候補の公認を要求した疑惑が浮上している。

 このほか、公捜処は尹前大統領が2023年に水害復旧作業中に死亡したC上等兵を巡る捜査に関連し、圧力をかけた容疑についても捜査している。警察は尹前大統領が大統領警護処を通じ、公捜処による逮捕状執行を阻止しようとした容疑を捜査している。

パク・カンヒョン記者、ユ・ヒゴン記者

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