文在寅(ムン・ジェイン)政権当時の安全保障担当高官らが、在韓米軍による終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の正式配備を遅延させるため、韓米軍事作戦の内容を外部に流出させたとの疑惑を捜査しているソウル中央地検公共捜査第3部(金泰勲〈キム・テフン〉部長)は30日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)元青瓦台(大統領府)国家安全保障室長に被疑者として出頭を求め、事情聴取した。
検察は鄭義溶元室長から、2020年5月に韓米軍当局によるTHAAD輸送作戦の内容を中国政府とTHAAD反対市民団体に事前に知らせるよう、文在寅政権の大統領府が国防部(省に相当)などに指示したかどうかを聴取したとのことだ。この作戦は、THAAD反対団体や住民との衝突を避けるため、THAAD基地にある老朽化したミサイルや装備を予告せずに交換するもので、第2級機密に当たるとされている。
THAADは2017年4月、慶尚北道星州郡に臨時配備された。当初は略式手続きである小規模な環境影響評価(環境アセスメント)を行うことにしていたが、文在寅政権発足直後の2017年7月、長時間かかる一般環境影響評価に変更された。その後、星州郡の住民たちの反発で環境評価協議会の構成が遅れ、関連手続きがすべて中止された。環境影響評価は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権発足後の2023年6月に終了した。
元軍将校の集まりである大韓民国守護予備役将校団は2023年7月、これに関連して監査院に監査を請求し、監査院は昨年10月、鄭義溶元室長、徐柱錫(ソ・ジュソク)元国家安保室第1次長、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)元国防長官、李奇憲(イ・ギホン)元大統領秘書室市民参与秘書官=現:共に民主党所属議員=の4人に対する捜査を検察に依頼した。4人がTHAAD配備を遅らせるために意図的に環境評価協議会の構成を先送りし、THAAD砲台のミサイル交換に関する韓米軍事作戦の内容を中国や市民団体に流出させたということだ。このため、2020年5月のTHAADミサイル交換作戦時、住民と警察の間でもみ合いが起きたというのが監査院の判断だ。
検察は今年1月、徐柱錫元次長の住居地、慶尚北道星州郡の公民館に近いTHAAD基地反対集会場所などを家宅捜索した。さらに今月4日には、THAAD配備推進時に青瓦台国防秘書官室行政官を務めていたイム・ギフン元国防秘書官に出頭を求めて事情聴取した。
兪鍾軒(ユ・ジョンホン)記者