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「内閣総弾劾」の脅しを「内乱陰謀罪」「内乱扇動罪」で告発 韓国政界で繰り広げられる泥沼の政治闘争【3月31日付社説】

 韓国野党・共に民主党の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表は30日、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行に対し「馬恩赫(マ・ウンヒョク)憲法裁判官候補者を4月1日までに任命しなければ、共に民主党は重大な決心をするだろう」と述べた。韓悳洙代行の弾劾手続きに入ることを予告したのだ。共に民主党の当選1回の議員グループも、韓悳洙代行だけでなく、韓悳洙弾劾訴追後に大統領権限代行を務めることになる国務委員(閣僚)らも連鎖弾劾すると脅迫した。

【写真】週末に開かれた尹大統領弾劾賛成・反対集会

 共に民主党は「連鎖弾劾」「連続弾劾」などと脅迫を続けているが、これは憲法裁判所における大統領弾劾審判の審理が彼らにとって想定外の方向に進んでいることへの危機感から来ている。だからといって職務に復帰して1週間にもならない韓悳洙代行はもちろん、国務委員全員に対して最初から弾劾をちらつかせる行為は「自分たちの意向に従わなければ行政府を無力化する」という脅迫に他ならない。憲法裁判所は韓悳洙代行弾劾の審理で「(韓悳洙代行が)馬恩赫候補を任命しなかったのは違法だが、権限代行が罷免されれば国家的損失があまりに大きい」として職務への復帰を決めた。ところが共に民主党は同じ理由で韓悳洙代行の再弾劾を推進している。これは憲法裁判所の判断への不服としか言いようがない。

 弾劾訴追という処刑台に国務委員らを次々と立たせる「連鎖弾劾」は暴力映画を思わせるものだ。李在明(イ・ジェミョン)代表が崔相穆(チェ・サンモク)権限代行(当時)に「体に気をつけろ」と言葉をかけたのと全く同じ発想だ。共に民主党が国会で成立させた13件の弾劾訴追案のうち、憲法裁判所が結論を出した9件は全て棄却だった。このような形で国力を浪費し混乱を招いたことに対して謝罪もせず、繰り返し連鎖弾劾を予告する行為は国政に対して余りに無責任であり、批判を受けて当然だ。

 共に民主党の当選1回の議員グループによる国務委員全員の弾劾予告を受け、国民の力の権性東(クォン・ソンドン)院内代表は「李在明代表、金於俊(キム・オジュン)氏、共に民主党の当選1回の議員70人全員を内乱陰謀罪と内乱扇動罪で告発する」と表明した。権性東院内代表は「金於俊氏の指令と李在明代表の承認を受けて発表した内乱陰謀だ」と批判している。与党の一部からは「共に民主党を違憲政党として憲法裁判所に提訴すべきだ」との声も出始めている。

 非常戒厳令後、大統領に加え権限代行まで職務が停止し、権限代行の代行が国政全般を管理する異常事態が続いた。韓悳洙代行の復帰後、政府が内閣を改めて整備して与野党が危機の克服に向け一致して協力しても足りないような今の状況で、共に民主党と国民の力はまたも内閣総弾劾と内乱罪告発という究極の対立に向け突き進んでいる。ここで立ち止まらなければ統制不能な危機的状況を招くのではないか。

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  • ▲30日午後、ソウル汝矣島の国会疎通館で韓国与党・国民の力の当選1回の議員らが連鎖弾劾反対の声明を発表する記者会見を開いた(写真上)。また野党・共に民主党の当選1回の議員ら(下)は「共に民主党の当選1回の議員グループを内乱煽動罪で告発する」と発言した国民の力の権性東(クォン・ソンドン)院内代表を非難する会見を開いた(写真下)。/news1

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