【義城聯合ニュース】韓国南東部の慶尚北道義城郡で発生し、同道北東部へと急速に広がっている大規模な山火事の消火活動が27日、日の出とともに再開された。
当局は山火事の発生から6日目を迎えた同日午前6時半からヘリや消防車、消防隊員などを投入し、消火活動を開始した。
義城郡に隣接する安東市では、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されているや河回村や屏山書院にも火が迫っており、ヘリを投入して山火事の拡大を食い止める方針だ。
慶尚北道には引き続き乾燥警報・注意報が発令されており、この日は5ミリ前後の雨が降ると予想されるが、山火事は同道北東部に急速に範囲を広げており予断を許さない状況だ。
山林庁によると、前日午後7時時点で義城郡と安東市を除く青松郡、英陽郡、盈徳郡で山火事の影響を受けた面積は1万6019ヘクタールで、義城郡と安東市を含めた5市・郡では3万ヘクタールをはるかに上回ると推定される。
前日までに山火事が原因と推定される死者は安東市で4人、青松郡で3人、英陽郡で6人、盈徳郡で8人の計21人と確認された。
このほか義城郡で消火活動にあたっていたヘリが墜落し、70代の機長が死亡した。
慶尚北道によると、27日午前7時の時点で義城郡と安東市では3万2989人が緊急避難し、このうち1万5490人が避難所にとどまっている。
今回の山火事では、この日午前7時までに住宅や工場など2572カ所の2660棟が被害を受けた。