ホーム > 社会 > 裁判 print list prev

前707特任団長が私選弁護人を解任「裏で共に民主の懐柔工作報道を火消し」「何の目的で行動しているのか疑わしい」

 郭種根(クァク・チョングン)前特殊戦司令官の懐柔疑惑を巡って韓国政界で攻防が繰り広げられる中、キム・ヒョンテ前707特殊任務団長が声明文を出し、自分と郭・前司令官の弁論を担当していたA弁護士を解任すると表明した。

【写真】リハーサル中? 共に民主・朴範界議員と面談する郭種根・特殊戦司令官とキム・ヒョンテ第707特殊任務団長(2024年12月10日)

 キム前団長は19日、TV朝鮮に声明文を送って「A弁護士の政治的偏向性に甚だしい憤りを感じ、弁護士辞任を公式に要求した」「国選弁護人を選任して堂々と軍事裁判を受けたい」と述べた。

 キム前団長は「A弁護士とは軍隊で会い、18年の知り合いという仲だが、このような傾向は知らなかった」「勾留された(郭種根・前)司令官のことを考える気持ちで、民主党で助力した弁護士3人が辞退した後、(A弁護士の)紹介を私があっせんした」と語った。

 続いてキム前団長は「ところが懐柔の事実が報じられるたび、〇〇、△△メディアから、その内容をぼやけさせるような形で反論報道が出た」「その裏に民主党とA弁護士がいるということを知った」と語った。

 その上でキム前団長は、5つの事例をA弁護士解任の理由に挙げた。

 まずキム前団長は、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」による懐柔の状況を自分が国会に報告した直後、(A弁護士が)自分と相談することなく「特定傾向の放送に『獄中声明文』や『通話内訳』を公開した」と主張した。

 2番目の理由としてキム団長は「軍検察の供述のためにシェアしたテレグラムのチャットルームの文書を、相談もなしに某メディアに提供し、某メディアが私を攻撃するように仕向けた」とも語った。

 さらに、郭種根・前司令官が良心宣言を要求されたという録取記録が公開されると「(A弁護士は)司令官を懐柔して反論文を出させた」とも指摘した。

 最後に、キム前団長は「民主党で助力した弁護士3人が司令官を利用した上で辞任した状況がTV朝鮮で報道(〈弁護士3人に辞められた郭種根・前司令官、『大統領の指示』自首書作成に関与した直後辞めた弁護士は国会側法務法人出身者…2人目3人目も内容追加後に辞任【独自】〉)された後、A弁護士に『これ以上、メディアに反論するな』と言ったが、郭司令官の妻を懐柔し、内容をぼやけさせるような報道を某メディアにさせた」と述べ、「こうした行動は司令官の弁護に全く役立たないということをよく分かっていながら、何の目的で行動しているのか、疑わしい」とも主張した。

 キム前団長は「司令官の本心が無視されている格好」「残念で、恨めしい」としつつ、A弁護士の解任を通知するとした。

 一方、保守系与党「国民の力」は今月7日、「共に民主党の議員らが郭・前司令官を懐柔し、脅迫した」として検察に告発した。

 国民の力の法律諮問委員長を務める朱晋佑(チュ・ジンウ)議員は、告発要旨で「被告発人の金炳周(キム・ビョンジュ)・朴善源(パク・ソンウォン)および姓名不詳の者は昨年12月5日、共謀して(当時の)郭司令官に『指示通りにしないと内乱罪に組み込む。公に良心宣言をしろ』と脅迫することによって、虚偽・誇張された放送および証言をさせた」と主張した。

 他方、朴範界(パク・ボムゲ)・夫勝粲(プ・スンチャン)議員など民主党側は「懐柔の主張は事実と異なる」として、朱晋佑議員ら与党側を虚偽事実流布による名誉毀損(きそん)で警察に告訴した。

 なお、キム前団長の声明文についてA弁護士の立場を聞こうと、TV朝鮮は数回にわたり電話やショートメールで連絡を試みたが、連絡はつかなかった。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲キム・ヒョンテ前707特殊任務団長/写真=TV朝鮮の放送画面キャプチャー

right

あわせて読みたい