モロッコでも野良犬を残酷な方法で殺すことは明確に違法だ。2022年、モロッコのある州知事が街にいた動物たちを惨殺した際、判事は「野蛮な行為だ」として罰金を科した。しかしIAWPCは、モロッコ政府がサッカーW杯のために大量虐殺を黙認しているとみている。
さらに大きな問題は、国際サッカー連盟(FIFA)がこの事実を知りながら何の対応もしないことだ。FIFAは報告書で「モロッコ政府は動物の権利保護に対する意志を明確に示しており、昨年8月から動物の虐殺は禁止された」と評価した。
活動家たちは「FIFAはモロッコのW杯開催国の地位を剥奪すべきだ」と主張する。映画『炎のランナー』に出演した俳優ピーター・イーガンさんは「ある国が、サッカーの試合のために『街の整頓』という名目で数百万匹もの動物を残酷に殺すというのは想像を絶することだ」として「この状況に驚がくしているし、サッカーを愛する人々も同じ気持ちでいるはずだ」と語った。さらに「美しいサッカーの試合を愛する大多数の人々は、このような残酷な状況を知りながら黙認するW杯を支持することはできないだろう」と非難した。
IAWPCは「モロッコの犬虐殺終息キャンペーン」を展開している。野生のチンパンジーの研究で有名なジェーン・グドール博士もこのキャンペーンに参加した。グドール博士は「FIFAが今すぐ行動を起こさなければ、あなたたちは自らの監督下で行われた恐ろしい野蛮な行為に賛同したことに他ならない」とした上で「サッカーという名の下で行われる残忍な行為という点に、釈明の余地はない」と指摘した。
イ・ガヨン記者