【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する弾劾審判の宣告が近づき、尹氏の罷免を求める陣営とこれに反対する陣営の間で緊張が高まっている。
尹氏の罷免の是非を判断する憲法裁判所(ソウル市鍾路区)の周辺では13日、双方が集会を開き、激しい応酬を続けた。
この日午後には尹氏の支持者約400人(警察の非公式推算)が憲法裁前に集まり、近くの安国駅周辺で開かれた集会にも約700人が参加して弾劾訴追の却下を求めた。
参加者から「アカを殺して何が問題になるのか?」など過激な発言が飛び出した一方、罷免に賛成する集会の参加者も尹氏と妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏に対し拡声器で罵声を上げた。
尹氏の支持団体「大統領国民弁護人団」は記者会見で、憲法裁の裁判官の名前と共に「善良な国民を流血革命に追い込むな」などと書かれたプラカードを掲げた。
これに対し、尹氏の退陣運動を行う「尹錫悦即刻退陣・社会大改革非常行動」も緊急記者会見を開催。先ごろの尹氏の釈放は「『法技術を活用した脱獄』と呼ぶしかない」とした上で、裁判官に対し「権力者の権限乱用を根絶する使命を帯びた憲法裁判所の一員として責任を全うしてほしい」と呼び掛けた。
この日午前にも安国駅周辺で双方が集会を開き、周辺は一時騒然となったが、物理的衝突は発生しなかった。