15日午後、光州市東区の錦南路で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾を巡り、賛成派と反対派のデモが相次いで行われた。双方のデモは衝突することなく終わった。警察は衝突を防ぐために警察バス4台で「車の壁」を作り、警察官約1200人を投入した。
【写真】光州に3万人集結 20-30代の姿が目立つデモ隊の様子
プロテスタント系団体「セーブ・コリア」が主催した弾劾反対デモ「国家非常祈とう会」には警察推定(非公式)で3万人、デモ主催者側推定で6万人が集まった。往復6車線の錦南路は歩道まで人々で埋め尽くされた。
光州市内で保守派団体がこのように大規模なデモを開いたのは初めてだ。 錦南路は1980年5月18日の光州民主化運動(光州事件)で中心となった場所で、光州では「民主主義を象徴する場所」とされている。
本紙の記者たちが反対デモの現場を取材したところ、参加者10人のうち3人は光州市を含む全羅道地域から来た人々だった。
「私は高興の人間です」と書いたプラカードを持っていたキム・ドンヨルさん(60)は「(進歩・革新系支持者が多い)全羅道は『弾劾反対』の声を上げるのがとても難しい地域だが、私のような人もいるということを見せたくて、全羅南道高興郡から始発電車に乗ってきた。韓国の正常化に少しでも役に立ちたい」と話した。
チョ・ヒジョンさん(43)は全羅南道康津郡から小学生の子どもと一緒に参加し、「私たちの子どもたちが今後も自由民主主義の大韓民国で暮らせるよう願う気持ちしかない。全羅道でも尹大統領を支持する人が増えている」と言った。
全羅道地域の参加者には20-30代の若者たちが目立った。光州市南区鳳仙洞から来たという会社員キム・ミョンヒョンさん(26)は「会社ではみんな尹大統領を非難し、悪口を言っているので、声を上げることができなかった。職場で積もり積もった鬱憤(うっぷん)を晴らしに来た。全羅道にも常識人がいるということを見せたい」と話した。チョン・ヘリムさん(28)=光州市=は「非常戒厳宣布の時は驚いたが、その後、(韓国最大野党)共に民主党がしてきたことに気づいた。今は激怒すべき時だと考えてデモに来た」と話した。大学生のムンさん(20)=光州市=は「恥じながら生きるべきではないと思い、街に出てきた。大韓民国の自由民主主義を愛する人間として、故郷・光州を変えなければならないと思った」と語った。全羅南道順天市から来たという高校生のユン・ソンホさん(18)は「共に民主党が弾劾(訴追)を乱発し、政府の足を引っ張っているのにもかかわらず、全羅道の人々は依然として共に民主党を支持している。もどかしくてデモに出てきた。大田市やソウル市で開かれるデモにも参加するつもりだ」と言った。