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サムスン電子 HBM3E改良型を3月供給へ=米輸出規制の影響も予想

【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子は31日、人工知能(AI)向け半導体「HBM(広帯域メモリー)」の第5世代である「HBM3E」の改良型製品を今年1~3月期末から主要取引先に供給する予定だと発表した。第6世代の「HBM4」は今年下半期の量産を目標とする。ただ、米国の先端半導体輸出規制などの影響で1~3月期にはHBMの販売が一時的に制限されるとの見通しを示した。

 同社はこの日行った業績発表カンファレンスコールで、2024年10~12月期のHBMの売上高は前期比1.9倍の増加となり、当初の見通しを小幅に下回ったと発表した。

 また、HBM3Eの改良型製品の供給は今年4~6月期から本格化すると予想。米国政府が発表した先端半導体輸出規制の影響に加え、取引先の需要が改良型製品へ移り、HBMの需要に一時的な空白が発生するが、4~6月期以降は需要が当初の予想より早く移行するとの見方を示した。

 米国の第2次トランプ政権発足後に不確実性が高まっていることから、これに対する備えも徹底する方針だ。サムスン電子は「米大統領選だけでなく、多様な地政学的環境変化に伴うチャンスとリスクに対し多様なシナリオに基づいて分析し、備えてきた」とし、「今後の具体的な政策立案過程を綿密に見守りながら事業への影響を分析し、対応策を講じる予定」と説明した。

 サムスン電子は、昨年末に新設した社長直属の「未来ロボット推進団」を中心に多目的先端ロボットの開発にも拍車をかけている。製造業、サービス業、家庭など多様な分野で必要とされるロボットを開発し、中核技術を高度化して成長が予想される未来ロボット市場に積極的に対応する方針だ。

 中国の新興企業「DeepSeek(ディープシーク)」が開発した生成AIの脅威については「新技術の導入によって業界が変化する可能性は常にあり、現在の限られた情報で判断するのは時期尚早」としながらも「市場の長期的な機会要因と短期的な危険要因が共存する分、急変する市場に適時に対応できるようにする」と強調した。

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