憲法裁判所は2月6日から尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾審判審理を午前10時から終日行うという。これまで午後2時開始で3-4時間だった裁判時間を大幅に拡大し、「集中審理」を行うという趣旨だ。憲法裁判所は「証人尋問が多くなり、弁論も本格的に行われているため時間を拡大する」とコメントした。早ければ2月末、遅くとも3月には審理が終了するとの見方も浮上している。
憲法裁判所には韓悳洙(ハン・ドクス)元大統領権限代行、崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長、野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表防弾目的の検事3人など、弾劾審判事件だけで9件が係留されている。これらの事件は正式な弁論が始まってもいないか、まだ始まったばかりの段階だ。法律に詳しい専門家の間からは「憲法裁判所は世論に流され尹大統領事件だけを拙速に審理する恐れがある」などの指摘も相次いでいる。
朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領弾劾審判では午前あるいは午後に合計17回の弁論が行われた。チェ・ソウォン(チェ・スンシル)氏と安鍾範(アン・ジョンボム)元青瓦台(韓国大統領府)経済首席が証人となった時は午前から10時間以上尋問が行われるケースもあった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の弾劾審判では合計7回の弁論が全て午後だけに行われた。
■他の弾劾事件は後回し…「尹大統領弾劾」だけが速度重視
昨年12月27日に裁判が始まった尹大統領の弾劾審判はこれまで準備期日2回に弁論期日が4回開かれた。尹大統領の5回目の弁論期日は来月4日にこれまで通り午後2時に行われ、事前に予告された6日、11日、13日は午前から終日審理が行われる。
憲法裁判所は来月4日に国会側の証人である李鎮雨(イ・ジンウ)元首都防衛司令官、呂寅兄(ヨ・インヒョン)元防諜(ぼうちょう)司令官、洪章元(ホン・ジャンウォン)元国家情報院第1次長に対する証人尋問を行う。また6日午前には郭種根(クァク・ジョングン)元特殊戦司令官、キム・ヒョンテ707特殊任務団長、朴春燮(パク・チュンソプ)大統領府経済首席の尋問が行われ、11日には李相敏(イ・サンミン)元行政安全部(省に相当、以下同じ)長官の尋問が予定されている。