「非常戒厳宣布と弾劾政局は選管が元凶…開票は手作業ですべき」 韓国カリスマ講師の動画が大バズリ

選管「韓国でも手作業での開票実施」

 公務員試験で韓国史の「カリスマ講師」と呼ばれているチョン・ハンギル氏が、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾政局を巡る混乱について、「中央選挙管理委員会(以下、中央選管)が招いたものだ」という見解を述べ、「電子開票ではなく、台湾のように手作業で開票すべきだ」と主張した。しかし、手作業での開票は現在、韓国でも行われている。中央選管によると、韓国は開票事務員などが投票用紙を目で直接確認し、有効票と無効票を決める手作業開票方式が採用されているという。

【動画】開票は全て手作業…不正選挙疑惑の芽を摘む台湾

 チョン・ハンギル氏は20日、動画共有サイト「ユーチューブ」の自身のチャンネルで、「非常戒厳宣布と弾劾政局は中央選管が元凶だ」という見方を語った。このチャンネルの登録者数は約60万人だ。

 チョン・ハンギル氏は「非常戒厳と弾劾政局の渦中で私がなぜこのように出てきて、動画を作ろうと思ったか」「既に韓国のメディアでは現在の事態に対する公正な報道が崩れ、特定の理念と政党に偏向的な報道により国民をガスライティング(他人の心理や状況を巧妙に操作し、その人が自身を疑うように仕向けることで、その人に対する支配力を強化する心理的虐待手法)している」と、動画を作った理由を説明した。

 そして、「非常戒厳と弾劾政局の中で『韓国の危機は司法府が招き、韓国の分裂はメディアが招いた』という動画をアップロードしたが、その動画に『中央選管の方がいっそう深刻だ。今回の非常戒厳も中央選管のせいだ』というコメントが数多く寄せられた」「事実、非常戒厳宣布時に伝えられたところによると、戒厳軍は国会には280人投入されたが、中央選管には国会より多い297人も投入されたとのことで、皆さん戸惑っている」と言った。

 さらに、「非常戒厳を宣布した大統領本人が選挙に落ちたわけでもないし、当選した大統領が調査してさらに得することもないではないか」「『なぜだろう』と思った。公務員試験講師として中央選管に勤めている数多くの教え子たちのことも思って、多くの資料を調べてみたところ、驚きを禁じ得なかった」と述べた。

 その上で、「国民が納める税金で運営されている国家機関であり公務員なのに、監査院の監査にも反発し、北朝鮮のサイバーテロやハッキング疑惑を調査しようとする国家情報院の調査さえも拒否している。中央選管がこのように絶対的な権力機関であることに驚いた」「大統領だけでなく、現在の野党代表や野党の国会議員、元与党代表や与党の国会議員までもが不正選挙疑惑を提起している、まさに総体的な不正と疑惑の塊だということが分かった」と主張した。

 また、事前投票や電子開票機による開票方式に疑問を呈し、電算操作の可能性を取り沙汰した。電算投票開票や事前投票方式ではなく、「台湾のように手作業投票、投票箱の移動なしで手作業開票することにより、最も透明かつ最も公正な選挙制度になるよう願う」「開票時間が少し長引くからと言ってどうだというのか。費用が今より少しかかるとしても、韓国国民たちはそうした手間があっても民主主義の最も重要な自身の主権行使である『投票』を大切にしたいと思っている。それによって本当に国民が主人公の国に韓国がなることを願っているだろう」と提案した。

 だが、チョン・ハンギル氏が実施しようと主張している手作業での開票は現在、韓国でも行われている。中央選管によると、韓国は開票事務員などが投票用紙を目で直接確認し、有効票と無効票を決める手作業開票方式を採用している。投票用紙の分類機は補助手段として使用されている。

パク・チヨン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲チョン・ハンギル氏。写真=動画共有サイト「ユーチューブ」のチャンネル「花よりチョン・ハンギル」より

right

あわせて読みたい