「カカオトーク戒厳令」 フェイクニュースを何度もばらまいた共に民主党が国民の口をふさぐだなんて…【1月13日付社説】

 韓国野党・共に民主党が「カカオトークなどを使ってフェイクニュースを単純にばらまいた一般人も内乱扇動などで告発する」と発表した。共に民主党は一部ユーチューバーを内乱宣伝・扇動容疑で警察に告発している。彼らが尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の非常戒厳令を正当化し、内乱を擁護したというのがその理由だ。明らかな虚偽の主張や他人の名誉を毀損(きそん)するフェイクニュースは関連法により処罰されるべきだ。しかし単なる意見の表明や政治的意志の表現をフェイクニュースとレッテルを貼ったり告発したりすべきではない。自分たちと違う考えを持つ国民の口をふさいで検閲を行うようなものだ。

【写真】自らを内乱宣伝罪の被告発人1号にするよう求める「国民の力」ナ・ギョンウォン議員の投稿

 内乱扇動とは「内乱を決議・実行するよう宣伝・激励する行為」のことだ。通常は「実行前の準備段階」に行われるもので、すでに解除された戒厳令を支持するだけでは内乱煽動罪には当たらないというのが法律に詳しい専門家の見方だ。共に民主党は尹大統領弾劾訴追案から刑法上の内乱容疑を外すとする一方、一般人には内乱煽動罪で処罰すると脅している。全くもってつじつまが合わない。

 共に民主党議員らは尹大統領と野党の過ちを同時に指摘した歌手の羅勲児(ナ・フナ)氏に対し「世の中のことに目をつぶり口を閉じて生きていたなら、これからも口を閉じてそのまま行けば良いのに、何を出しゃばっているのか」「なぜ両非論(どちらも間違っている)に持っていこうとするのか」と強く非難した。羅勲児氏はラストコンサートで「左が右に対して間違っていると大騒ぎだが、お前は正しいのか」と述べた。羅勲児氏は「尹大統領の戒厳令宣布も間違っているが、これを触発した共に民主党の国政妨害や防弾・立法暴走も問題だ」と指摘したのだ。ところが共に民主党はこの常識的な発言に対しても「口を閉じろ」と脅迫しているのだ。

 共に民主党は「内乱扇動とフェイクニュースを阻止する」との口実でネット上に告発サイト「民主派出所」を立ち上げた。同サイトの「留置場」「教導所(刑務所)」コーナーには「李在明(イ・ジェミョン)代表が実の兄を精神病院に監禁した」と発言した元議員と李在明代表の「兄嫁暴言ファイル」をネットに公開した団体代表の写真を掲載した。フェイクニュースで処罰を受けたように見せているが、実はどちらの主張も事実だった。共に民主党は尹大統領が出席した行事で声を上げた議員や出席者らが警護チームに制止された際には「口封じ」と批判したが、今は自分たちを批判すれば「ただではおかない」として「口封じ」を行っているのだ。

 戒厳令事態後、共に民主党は尹大統領逃亡説など根拠のない疑惑を何度も広めた。共に民主党を露骨に支持する左派系ジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏を国会に呼び「戒厳軍が韓東勲(ハン・ドンフン)前国民の力代表を射殺しようとした」という主張を広めさせた。これが問題になると「虚構だった」と開き直り、今度はこれに金於俊氏が反発すると再び言い分を変えた。別の野党議員は外国大使の発言を捏造(ねつぞう)し「尹錫悦政権関係者とは付き合えないと本国に報告した」と虚偽のニュースを広めた。一体誰がフェイクニュースを広めているのか。

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