キム議員は「こうした性急な宣言は在韓米軍にもリスクを招くだろう」とし「朝中が韓半島からおよそ2万9000人の兵力を撤収させ、在韓米軍解体、韓米合同訓練の永久的中止を要求する完璧な論拠を提供するもの」とつづった。尹大統領弾劾集会に参加している民主労総(全国民主労働組合総連盟)、統合進歩党の後身である進歩党などは長年、韓米合同訓練の中止、米朝間の平和協定締結、さらには在韓米軍撤収などを主張してきた。キム議員は「中国共産党や北朝鮮政権のような敵が、同盟の弱点を利用し、不安定な状況を利用する方法を模索している」「韓国の政治的混乱と反米宣伝が増大し、敵に青信号を与えた。議会と次期(トランプ)政権は、韓米同盟と、自由で民主的な韓国に対するわれわれの持続的な努力を保障するための注意を払うべき」と主張した。
キム議員はこの日、「米国を含む大部分の言論報道は反尹錫悦デモに集中しているが、弾劾に抗議する韓国人は毎日、ソウル中心部の光化門にやって来て太極旗と星条旗を振っている」「残念ながら、こうした様子は西欧メディアからはほとんど無視されている」とも伝えた。非常戒厳・弾劾政局以降、韓国の弾劾主導勢力を糾弾する声が米国政界から出たのは今回が初めてだ。先に民主党のブラッド・シャーマン下院議員は、MBC放送の番組に出演して「尹大統領が韓国の民主主義を傷つけるとき、韓米間の関係もまた傷つく」と語った。シャーマン議員は、6・25戦争終戦宣言、米朝連絡事務所相互設置促進などの内容を盛り込んだ「韓半島平和法案」を発議し、これを積極的に推し進めてきた人物だ。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の慶熙大学法学部の後輩に当たるチェ・グァンチョル氏率いる「米国民主参与フォーラム(KAPAC)」が、シャーマン議員の主たる後援団体だ。共に民主党国際委員長の姜仙祐(カン・ソンウ)議員は最近、「内乱首謀者尹錫悦を即刻逮捕・拘束せよ」というKAPACの緊急声明をフェイスブックでシェアした。
ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員