「韓国には創意性や躍動感が残っている…過去の栄光に酔い変化を拒否した日本の失敗を繰り返すな」

「ピークジャパン」著者 グロッサーマン氏インタビュー

-高齢者の増加、人口減少などの問題は今に始まったことではない。日本はなぜそれを解決できなかったのか。

 「日本で初めて人口減少が警告されたのは1970年代だ。その後しばらく日本は何の手も打たなかった。遅ればせながら老人福祉、少子化対策など(人口問題への)支出を増やす一方で、政府が税金を引き上げないため、政府債務まで急増した。国内総生産(GDP)に占める政府債務の割合が200%を超え、今も増加を続けている。日本の経済学者たちに尋ねたところ、『借金を返せなくなるまで国の債務を増やし続けても構わない』と言われたが、ある時、日本が借金を返せなくなる「倒産」の日がやってくる可能性があると考えている。それはあすかもしれない」

■日本株の好況、実体経済との乖離

-日本の株式市場はそれでも活況だ。再成長のシグナルではないか。

 「日経平均は日本の未来を物語ってはいない。株式市場は実体経済と断絶することがある。今株式市場でカネを稼ぐ人たちは、円安の機会に目を付けた外国人投資家たちが大半だ。”

-韓国も日本のように「頂点」を過ぎて衰退する可能性があるのか。

 「韓国は孤立していた日本よりもはるかに国際化した。韓国人は依然として世界市場で競争し、先を見据え、他国のモデルから学ぼうとしている。特に韓国の若者たちははるかに国際的だ。韓国には政治スキャンダルが多いかもしれないが、中国や日本と違い、頻繁に政権が交代し、権力の傲慢が少ないという点も相対的な強みだ」

■人口が減少する韓国、潜在的な解決法は統一

-少子化など人口問題は最近、韓国の方が深刻だが。

 「韓国にも人口学的な問題はあるが、日本にはない潜在的な解決策がある。北朝鮮との統一だ。 金正恩(キム・ジョンウン)政権が旧ソ連のように突然崩壊すれば、2500万人の新しい市民を確保することができる。もちろんそれは遠い未来の仮定だ。やはり解決策の中心は女性たちが家族を持てる選択肢を増やすことだ。主婦、ワーキングマザー、専門職従事者など女性がどんな選択をしても潜在力を発揮できるように社会のセーフティーネットを構築しなければならない」

-韓国が抱える問題は何か。

 「韓国が『大国の争いによる影響を受けやすい国』という認識、すなわち国際舞台で韓国のアイデンティティーが弱いという考え方だと思う。私は韓国が少なくとも大半の韓国人が考えるよりもっと大きな力と多くの資源を持つ国だと思う。同時に、革新を奨励するために、企業経営者に行き過ぎた処罰なく新しいアイデアを試みる機会をもっと提供する必要がある。映画、音楽などの分野で大きな創意性を発揮している韓国文化の躍動感が大部分は財閥や大企業の枠組みの中で出てくることも問題だ。さらに多くのスタートアップが活動する必要がある」

東京=成好哲(ソン・ホチョル)支局長

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