「南京大虐殺を忘れたのか」 着物姿の女性が南京市内で自撮り、中国ネットの反応さまざま

 【NEWSIS】1937年の中日戦争(日中戦争)当時、日本軍による「南京大虐殺」が起きた中国・江蘇省南京で、日本の着物を身にまとって写真を撮影していた女性が、これを批判する女性と言い争いになっていたことが分かった。この様子を収めた動画がSNS(交流サイト)に投稿されて物議を醸している。

【写真】南京市内で着物を着て自撮りする女性

 新浪ドットコムなど現地メディアが12月23日に伝えたところによると、トラブルは22日、南京中山植物園で発生した。

 公開された動画を見ると、着物姿の女性がスマートフォンで写真を撮影している。これを見た別の女性が着物姿の女性に近づき「ここは南京ですよ! ここで着物を着て写真を撮るなんてあり得ない」と激怒。すると、着物姿の女性は「私がどんな服を着て写真を撮ろうと、あなたには関係ないでしょ」と応戦。二人は声を荒げて言い争いを続けた。

 南京大虐殺は、日本軍が南京に進入して中国軍の敗残兵や罪のない民間人など約30万人以上を殺害した事件で、中国政府は2014年、12月13日を南京大虐殺犠牲者国家追悼日に制定した。

 動画はSNSで話題になったが、反応はさまざまだった。一部では、服装は個人の自由だとして着物の女性を擁護する声が上がった。中には「他人の服装を批判するのは人権侵害だ」というコメントも見られた。

 一方、日本の虐殺によって傷ついた南京で着物を着るのは適切でない、という声も相次いだ。「服装の自由も大切だが、歴史と文化を尊重するのはもっと基本的なことだ」というコメントもあった。

 最近、反日感情が再び広がる様相を見せている中国では、公共の場所で着物を着たとの理由で非難されたり争いが起きたりするケースが相次いでいる。

 南京でも2023年3月、南京大虐殺の被害を受けた寺で着物姿の女性が写真を撮影する動画が拡散され、物議を醸した。

ヒョン・ソンヨン記者

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