米ニューヨークの地下鉄で、車内で眠っていた乗客が火を付けられて死亡するという恐ろしい事件が発生した。
米紙ニューヨーク・ポストなどが22日(現地時間)、報じた。それによると、事件は21日午前7時30分、コニー・アイランド-スティルウェル・アベニュー駅に停車中だった地下鉄Fトレインの車内で発生した。
現地警察によると、車内で座っていた男が突然立ち上がって向かい側にいた女性に近づくと、マッチを投げて火を付けたという。
警察や救急救助隊、消防士らが通報を受けて現場に駆け付け、火災は鎮圧したものの、女性は現場で死亡したことが確認された。ニューヨーク・ポスト紙は「放火に酒の瓶が使われたかどうかは確実ではないが、被害者の近くに酒の瓶が転がっていた」と報じた。
警察は殺人事件と判断し、容疑者の姿が映った映像を公開するとともに、1万ドル(約156万円)の褒賞金を掛けて指名手配した。容疑者は犯行に及んだ後、駅のホームで被害者が炎に包まれて死亡する様子を見ていたことが分かった。容疑者は現場を統制していた警察官と顔を合わせたもの、上着のフードを深く被った状態で現場を抜け出していたことも分かった。
容疑者は事件当日、市民の通報によって警察に逮捕された。この市民はマンハッタン34丁目で電車に乗っていた容疑者を目撃し、警察に通報したという。
事件を起こしたのはグァテマラ出身の移民、セバスチャン・ザペタ容疑者だと把握されている。ザペタ容疑者は2018年6月にアリゾナで国境パトロール隊員によって拘禁されたことがあるが、ニューヨークでの犯罪歴は確認されていない。当局は、同容疑者が不法滞在者かどうか確認中だという。
ニューヨーク・ポスト氏は消息筋の話として「ザペタはまだ起訴されていない」と報じた。
キム・ガヨン記者