「12・3非常戒厳」当日、昼食の際に当時の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防長官(国防相)が「タンク(戦車)で押してしまえ」と発言した、とされる疑惑を巡り、金・前長官側が20日、この疑惑を提起した進歩(革新)系最大野党「共に民主党」所属の秋美愛(チュ・ミエ)、朴範界(パク・ボムゲ)、徐瑛教(ソ・ヨンギョ)、朴善源(パク・ソンウォン)の各議員を高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に告訴すると表明した。
共に民主党の尹錫悦(ユン・ソンニョル)内乱真相調査団は19日、韓国国会で記者会見を開き「金・前長官は『国会が国防予算をめぐってふざけた状態になっているが、タンクで一気に押してしまえ』という趣旨の発言をしたと聞いている」と疑惑を提起した。
非常戒厳当日、K1A2などの戦車を運用する陸軍第2機甲旅団のク・サムフェ旅団長が情報司令部のオフィスにいた事実が分かり、疑惑がさらに強まった。
これに対し金・前長官側は20日、「虚偽事実の捏造(ねつぞう)」だとして4議員を告訴するとの立場を明らかにしたのだ。金・前長官の弁護人は「典型的な反国家勢力によるウソの扇動策略」だとし、「誰に聞いたのか明かすこともできないだろう。捜査機関は即刻、この議員らを捜査して内乱策動を止めさせなければならない」と述べた。
金・前長官側は4議員を公捜処に刑事告訴するほかにも、損害賠償請求および国会議員懲戒請願も進める予定だ。
イ・ミンジュン記者