ソウル市江南区内で飲酒運転をし、配達員に衝突して死亡させたクラブDJの「DJイェソン」ことアン・イェソン被告(24)に対し、懲役8年の実刑判決が確定した。
大法院(最高裁判所に相当)第3部(裁判長:李興九〈イ・フング〉大法院判事)は10日、特定犯罪加重法上の危険運転致死などで起訴されたアン・イェソン被告の上告を棄却し、原審で言い渡された懲役8年の実刑判決が確定した。ニュースメディア「NEWSIS(ニューシス)」が15日に報道した。
アン・イェソン被告は今年2月3日午前4時40分ごろ、ソウル市江南区内で泥酔状態のまま、自身が所有するベンツを運転していた際、前を走行していたオートバイに衝突し、50代の配達員男性を死亡させたとして起訴されていた。
配達員は心停止状態で病院に搬送されたが、死亡が確認された。当時のアン・イェソン被告の血中アルコール濃度は0.221%で、免許取り消しレベルだったことが分かった。同被告はこの事故を起こす直前に別の交通事故を起こして被害者を負傷させ、逃走中にこの飲酒運転死亡事故を起こした。
アン・イェソン被告は事故直後、被害者に対して救護措置を取らず、ペットの犬を抱いてしゃがみ込んでいる写真がインターネット上で拡散され、非難を浴びた。
一審は「事故現場にとどまっている必要があるにもかかわらず、何の説明もなく現場を離れた」「被害者を保護するなど、道路交通法上、取るべき措置をせずに事故現場を離れた。当時、逃走の意思もあったことが認められる」として、アン・イェソン被告に懲役10年の実刑判決を言い渡した。
アン・イェソン被告と検察は一審判決を不服として控訴した。二審は同被告が犯行を自白した点、被害者遺族と和解を進めた点などを考慮し、懲役8年に減刑した。同被告は量刑不当などの理由で二審も不服としたが、大法院は適法な上告理由がないと見てこれを棄却した。
チェ・ヘスン記者