韓国国会で法務部長官と警察庁長の弾劾訴追案も可決・成立 憲政史上初

非常戒厳令事態の影響

 韓国野党・共に民主党など野党各党は12日、国会本会議で朴性載(パク・ソンジェ)韓国法務部(省に相当、以下同じ)長官と趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長の弾劾訴追案を可決・成立させた。法務部長官と警察庁長の弾劾訴追案が国会で成立するのは今回が初めてだ。朴性載長官の弾劾訴追案は国会議員295人中賛成195票、反対100票で成立し、趙志浩庁長の弾劾訴追案は賛成202票、反対88票、棄権1票、無効4票で成立した。野党各党の議員は192人のため、今回与党・国民の力からも一部議員が賛成票を投じたようだ。

 今回の弾劾訴追案成立で朴性載長官と趙志浩庁長の職務は憲法裁判所の判断が下されるまで停止となる。野党・共に民主党など野党各党は「朴性載長官は今月3日夜の非常戒厳令宣布直前の国務会議に出席したが、戒厳令を阻止する積極的な行動を取らず、戒厳軍が逮捕予定だった人物の拘禁場所を事前に確保した疑いがある」との理由で弾劾した。趙志浩庁長については「戒厳令宣布後、国会議員を含む国会関係者の国会への立ち入りを全面的に禁じ、議員らによる戒厳令解除の評決を妨害するなど、内乱に加担した」との理由で弾劾した。

 共に民主党は朴性載長官と趙志浩庁長の他にも現政権発足後に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領、崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長、金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官、李相敏(イ・サンミン)行政安全部長官(2回)、李真淑(イ・ジンスク)韓国放送通信委員長、金洪一(キム・ホンイル)元放送通信委員長、李東官(イ・ドングァン)元放送通信委員長、李相仁(イ・サンイン)元放送通信委員長職務代行、李昌洙(イ・チャンス)検事、趙相元(チョ・サンウォン)検事、崔宰勲(チェ・ジェフン)検事、朴庠勇(パク・サンヨン)検事、厳熙竣(オム・ヒジュン)検事、姜白信(カン・ベクシン)検事、金英徹(キム・ヨンチョル)検事、李廷燮(イ・ジョンソプ)検事、孫俊成(ソン・ジュンソン)検事、アン・ドンワン検事ら合計20人に対して弾劾訴追案を提出した。

 うち崔載海・監査院長、李真淑・放送通信委員長、李昌洙検事、趙相元検事、崔宰勲検事は弾劾訴追案が国会で成立し憲法裁判所で審理が行われている。金竜顕長官、李相敏元長官、金洪一元委員長、李東官元委員長、李相仁元職務代行は弾劾訴追案提出と同時に辞任した。朴庠勇検事、厳熙竣検事、姜白信検事、金英徹検事は国会法制司法委員会で調査中。アン・ドンワン検事と李廷燮検事の弾劾訴追案は憲法裁判所で棄却され、孫俊成検事は憲法裁判所での審理が現在行われている。

キム・サンユン記者

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  • ▲12日午後の国会本会議で朴性載(パク・ソンジェ)韓国法務部(省に相当)長官と趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長に対する弾劾訴追案が採決され可決・成立した。/聯合ニュース

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