韓国大統領専用機の空軍1号機が10日午前に空港から飛び立ち、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が乗っているのではないかと騒動になった。これについて大統領警護処は「定期的な性能点検飛行だった」として、大統領夫妻は搭乗していなかったと明らかにした。
【Photo】離陸する大統領専用機…韓国市民団体に提供された写真(12月10日撮影)
韓国の市民団体「軍人権センター」は同日午前、記者たちへの携帯メッセージで「午前10時ごろ、空軍1号機が京畿道城南市のソウル空港から離陸したことが確認された」と伝えた。軍人権センターは「(通常は)専用機は離陸前に空軍第35飛行戦隊で飛行機を整備し、航空統制タワーにも飛行計画が通知されるが、今日の離陸前には整備もなく、飛行計画も通知されなかったという」と明らかにした。その上で「到着地は不明としており、大統領など搭乗者がいるかどうかは確認されなかった」と伝えた。
このため、一時は尹大統領の海外移動説が出回った。内乱容疑の被疑者である尹大統領は、9日に法務部(省に相当)によって出国が禁止されている状態だ。
しかし大統領警護処は「本日の空軍1号機の飛行は、定期的に実施している『性能点検飛行』だ」と説明した。警護処は「確認されていない一方的な主張や推測性の報道は控えてほしい」と呼び掛けた。
軍人権センターも再びメッセージを送り「先ほど通知した事項は事実だが、専用機には大統領が搭乗していなかったことが確認された」と明らかにした。
キム・ギョンピル記者