【ソウル聯合ニュース】韓国国会は7日に本会議を開き、「非常戒厳」を宣言した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案の採決に入ったが、与党「国民の力」の議員ほぼ全員が議場を退席したため定足数に届かず廃案になった。同党は本会議後、「国政のまひと憲政中断の悲劇を繰り返すことはできなかった」とする所属議員一同を名義にした声明を出した。
声明は8年前に当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾案が可決されたことに言及し、「8年前の弾劾が残したものは激しい分裂と混乱で、その傷跡があちこちに深く残っている」と指摘した。
3日の尹大統領の非常戒厳宣言については、「大きな衝撃と不安を経験した国民の皆さんに心からの謝罪する」として、「今回の事態について与党として重い責任を痛感する」と表明。「すべての過程に対する徹底的な真相究明とともに、相応の法的措置を取らなければならない」と強調した。
尹大統領がこの日発表した談話で、「私の任期を含め、今後の政局安定策はわが党(与党)に一任する」と言明したことに関しては、「国民が納得できる積極的な政局収拾策をつくり、国政の混乱を最小化する」とした。
そのうえで、「国民の力の議員は大統領弾劾案の採決に参加しないことで私たちの意思を示した」とし、「弾劾より秩序正しく、責任ある方法でこの危機を早期に収拾していく」と述べた。