【ソウル聯合ニュース】韓国国会は7日に本会議を開き、「非常戒厳」を宣言した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案の採決に入ったが、与党「国民の力」の議員ほぼ全員が議場を退席したため定足数に届かず廃案になった。最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は本会議後、「国民の力は主権者を裏切った犯罪政党」と厳しく非難した。そのうえで「韓国の最悪のリスクとなった尹錫悦氏を必ず弾劾する」と強調した。
李氏は「私たちの力不足で望む結果を出せなかった。謝罪する」としたうえで、「国民の力は憲政秩序を破壊し、軍事反乱、内乱行為に積極的に加担しただけでなく、その責任を問うことにも反対した」と批判。「既得権を守るため国民の願いを捨てた」と主張し、「国民の力は民主政党ではない。内乱政党であり、軍事反乱政党だ」と非難した。
また、「決して諦めない。必ず内乱行為と軍事反乱行為の責任を問い、すべての混乱を乗り越える」とし、尹大統領を必ず弾劾すると明言。「クリスマス、年末年始にはこの国を必ず正常に戻して皆さんにプレゼントとしてお返しする」と述べた。
弾劾案の可決には在籍議員(300人)の3分の2である200人以上の賛成が必要となる。この日の採決には野党・無所属議員192人のほか、国民の力の議員3人の計195人が参加したが、定足数不足で不成立となった。
共に民主党は11日にも臨時国会を招集し、再び尹大統領の弾劾案の可決を目指す方針だ。