【ソウル聯合ニュース】韓国国会は7日午後5時から、本会議で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させるための特別法案の再採決を行った後、尹大統領の弾劾訴追案を採決する。禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が同日午前に発表した。
通常、国会本会議で弾劾訴追案のような人事にかかわる案件は一般法案より先に採決されるが、今回は通常とは逆の順序となる。
野党6党は、尹大統領の3日夜の「非常戒厳」宣言は憲法違反だとして弾劾訴追案を国会に提出した。
与党「国民の力」がこれに反対する党の方針を決めたことを受け、最大野党「共に民主党」は国民の力が弾劾訴追案の採決を欠席する可能性があるほか、国民の力から造反が出ることを見込んで金建希氏を巡る特別法案と同時に採決することを決めた。
弾劾追訴案は在籍議員の3分の2(200人)以上が賛成すれば、可決される。野党、無所属の議員192人全員が弾劾に賛成を表明しており、可決には与党「国民の力」(107人)から8人以上の造反が必要となる。
一方、特別法案は出席議員の3分の2以上の賛成で可決されるため、国民の力が欠席しても野党単独で可決できる。このため国民の力は特別法案に反対票を投じるために本会議に出席する必要がある。共に民主党は国民の力が特別法採決後、弾劾訴追案の採決時に退場するのは国民の力にとって政治的負担となることを狙ったものとみられる。
国民の力はこの議事日程に反対している。同党関係者は同意したことはないとして、「国会議長の暴挙だ」と批判した。
同党は本会議直前に議員総会を開いて採決に関する方針を決定するとしている。