韓国警察が国会議事堂の出入り口を開けたり閉めたりする間に…国会議員190人が登庁【独自】

韓国警察庁長、非常戒厳布告令が下るやソウル警察庁に「国会への出入りの全面規制」を指示

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の「非常戒厳」談話発表が終わった今月3日午後10時20分ごろ、韓国警察庁の趙志浩(チョ・ジホ)庁長は金峰植(キム・ボンシク)ソウル警察庁長に電話をかけて「国会をはじめとする国家主要施設の警備を強化せよ」という趣旨の指示を行った。韓国警察庁の関係者は「非常戒厳が宣布されたので警察は万一の偶発的事態に備えよ、という観点からの指示だった」と語った。金峰植ソウル警察庁長は午後10時46分、国会警備隊に「国会を全面統制せよ」と指示した。こうした内容は、4日に韓国警察庁が国会へ報告した資料で確認された。

【写真】「非常戒厳」宣布 国会へ出入り口で対峙する警察と市民

 尹大統領の非常戒厳宣布直後、国会議員らは戒厳の効力停止を議決する本会議に出席するため、ソウル市汝矣島の国会議事堂に集まってきた。だが金庁長の指示により国会議員・補佐陣・取材陣など国会関係者らの出入りは20分ほど禁止された。この過程では国会警備隊長だけでなくソウル警察庁の上級幹部が直接乗り出して指揮していたことが把握された。ソウル警察庁の関係者は「金庁長が『突発事態発生の可能性が高い』と判断し、国会内部に移動しようとする人を一時的に規制する指示を下した」とし「当初は五つの機動隊を国会周辺に配置し、後には最大で32の機動隊を配置した」と語った。

 だが現場では「なぜ議員を議事堂に入れないのか」という抗議が集中し、若い警察官も「国会議員なら入れるべきではないか」と動揺し始めた。ソウル警察庁の一部の幹部も「警察が国会議員の正常な議政活動を妨げるのは反憲法的」だという意見を述べた。これにより金庁長は午後11時6分、「国家議員・補佐陣・取材陣は身元確認の手続きを経た上で国会への出入りを許容せよ」という趣旨の指示を下した。

 この指示で国会封鎖が一時解かれ、相当数の議員が国会の構内に入り、本会議場に着席できた。だが午後11時25分ごろ、「一切の政治活動を禁じる」という朴安洙(パク・アンス)戒厳司令官の「布告令1号」の内容を把握した後、ソウル警察庁は午後11時37分に再び国会警備隊に対し「国会議員を含めて全面規制せよ」という指示を繰り返した。

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