【TV朝鮮】(アンカー)
北朝鮮では今年夏の大規模洪水被害からの復旧作業が今も続いています。今年中に復旧作業を終わらせるよう金正恩(キム・ジョンウン)総書記が指示したため、北朝鮮の作業員らは厳しい寒さの中、夜も作業を続けていると言います。
あまりに危険な現場の様子も各地で確認されています。イ・チェヒョン記者がお伝えします。
(記者リポート)
中国のSNS(交流サイト)に掲載された3日前の北朝鮮・平安北道義州郡の水害復旧現場の映像です。
薄暗い夜にもかかわらず工事が行われていますが、周辺には明るい照明の一つもなく、マンションの各階から真っ赤な光が漏れてくるだけです。
この時の気温はマイナス5度を下回っていましたが、作業員らはマンションの中でたき火をして体を温めながら作業を行っているようです。
金正恩総書記が年末までの復旧を指示したため、厳しい寒さにもかかわらず夜にも作業を続けていると言います。
朝鮮中央TV(11月5日)
「被害復旧戦闘を12月の党全員会議を迎え、最上のレベルで完成することへの決心を」
危険極まりない高層階での作業も確認されています。
安全器具もなく屋根の上に座っている作業員の姿が見えます。また別の作業員8人は2本の長いロープを後ろに必死で引っ張っていますが、このロープは外壁作業をしている作業員が乗ったゴンドラにつながっています。
ちょっとしたはずみで手が凍えて滑りでもしたら、ただちに大きな事故につながる恐れがあります。
チャン・チョンギュ/韓国建設災害協会会長
「両方から一定の力で引っ張ってはじめてちゃんと水平に上がるはずですが、どちらかの力が少しでも緩くなれば傾きます。あまりに危険ですね」
北朝鮮の労働新聞は「大規模住宅や工場建設作業を早期に完成させよ」という金正恩総書記の地方発展政策を改めて強調しました。TV朝鮮、イ・チェヒョンがお伝えしました。
(2024年12月1日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)