韓国野党、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の側近、金湧(キム・ヨン)元民主研究院副院長が違法な政治資金を受け取ったとして起訴された事件で、二審の論告求刑公判が11月28日、ソウル高裁で開かれ、検察は金元副院長に懲役12年、罰金3億8000万ウォン、追徴金7億8000万ウォンを求刑した。求刑は一審と同じ内容。
金元副院長は昨年11月、一審で懲役5年を言い渡されて収監されたが、5月に保釈され、二審裁判を受けてきた。
検察は「事件は大統領選に対する国民の信頼を深く傷つけた」とした上で、「韓国社会がこれまで咲かせてきた民主主義の花が枯れる可能性、再び咲かせることができるという信頼が薄れる可能性があり、他の政治資金法事件より厳しく罰する必要がある」と主張した。また、「(金元副院長は)捜査機関から法廷に至るまで犯行を否認し、過ちを認めず、反省していない」とし「この瞬間だけ乗り切り、自分が力を得れば、犯行が消えると信じているのかもしれない。継続的に証拠隠滅を試みた点も必ず考慮すべきだ」と指摘した。
金元副院長は2021年4月から8月にかけ、ユ・ドンギュ元城南都市開発公社企画本部長、チョン・ミンヨン弁護士と共謀し、南旭(ナム・ウク)弁護士から4回にわたり民主党大統領予備選の資金という名目で8億4700万ウォンを受け取ったとして、政治資金法違反の罪で2022年11月に起訴された。城南市議会都市建設委員会常任委員時代の2013年2月から2014年4月にかけ、大庄洞開発事業に関連する便宜を提供した見返りとしてユ元本部長から1億9000万ウォンを受け取った収賄罪にも問われている。
一審はキム元副院長の政治資金法違反容疑のうち6億ウォン、収賄疑惑のうち7000万ウォンについてを有罪と判断し、懲役5年、罰金7000万ウォン、追徴金6億7000万ウォンを言い渡した。これは大庄洞開発を巡る不正疑惑で李代表の側近が受けた最初の判決だった。金元副院長と検察はいずれも一審判決を不服として控訴した。
一方、検察は同日、金元副院長と共に起訴されたユ・ドンギュ元城南都市開発公社企画本部長に懲役1年6月、南旭弁護士とチョン·ミンヨン弁護士に懲役1年をそれぞれ求刑した。一審は南弁護士に懲役8月、ユ氏とチョン弁護士には無罪を言い渡している。キム元副院長の二審判決公判は来年2月6日に開かれる。
イ・ソンモク記者