韓国の7~9月期出生数8%増 増加幅12年ぶり高水準=出生率もプラス

【世宗聯合ニュース】韓国の統計庁が27日に発表した「人口動向」によると、今年7~9月期の出生数は前年同期比8.0%(4523人)増の6万1288人で、増加幅は2012年10~12月期(5102人)以来約12年ぶりの高水準となった。

 四半期ベースの出生数は、15年10~12月期以来34四半期ぶりにプラスに転じた4~6月期(691人増)に続いて2期連続で増加した。 

 出生数の増加により、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は前年比0.05ポイント増の0.76となり、15年10~12月期以来の増加となった。30代前半が出生数の増加をけん引した。

 15年10~12月期に1.15だった合計特殊出生率は、今年4~6月期に0.71まで落ち込んでいた。

 今のような流れが続けば、今年の年間出生数と合計特殊出生率はいずれも9年ぶりにプラスに転じる見通しだ。

 今年1~9月の合計特殊出生率は0.74で、統計庁が昨年の統計で推算した今年の合計特殊出生率(0.68)を上回る。

 9月までの累計出生数は17万8600人で、前年同期比で増加した。1~9月の累計出生数が増えたのも15年以降では初めて。

 9月の出生数は前年同月比10.1%増の2万590人で、7月から3カ月連続で増加。出生数では15年3月(2308人)、増加率では11年1月(10.8%)以来の高水準となった。

 韓国政府は、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)により先送りされていた結婚が集中したことが出生数の増加に影響を及ぼしたと判断している。

 また、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権での出産・婚姻支援策も効果を上げたと評価した。 

 このほか、若年層を中心に結婚や出産に関する認識が変化している点も肯定的な影響を及ぼしたと分析した。

 統計庁は「現在の水準が10~12月期まで維持されれば、今年の合計特殊出生率は0.72を上回る可能性がある」との見通しを示した。

 一方、今年7~9月期の死亡数は8万9846人で、前年同期比2889人増えた。死亡数が出生数を上回り、人口は2万8558人の自然減となった。婚姻件数は5万1706件で、前年同期比24.0%増えた。増加率は過去最大だった。 

 9月の婚姻件数は前年同月比18.8%増の1万5368件。1~9月の累計婚姻件数は16万1771件で、同期では19年以来の高水準だった。

 7~9月期の離婚件数は2万3086件で、前年同期比0.1%増加した。9月の離婚件数は前年同月比0.4%増の7531件だった。

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