韓国海兵隊 境界線付近で海上射撃訓練=自走砲約200発発射

【ソウル聯合ニュース】韓国の海兵隊は27日、黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)に近い白○(○=令に羽)島で海上射撃訓練を実施した。海兵隊司令部によると、訓練は西北島しょ防衛司令部の海兵第6旅団が同日午後1時から約30分間行い、K9自走砲約200発を発射した。

 第6旅団はNLLの方向ではなく、西側にある仮想の標的に向けて射撃を行った。

 海兵隊は住民の安全のため、航行警報を発令。住民の携帯電話に注意を呼びかけるメッセージを送り、案内放送を行った。

 海兵隊は「今後も定例の海上射撃訓練を通じ火力運用能力を向上させ、軍事対応態勢を確固たるものにする」と強調した。

 2010年の北朝鮮による延坪島砲撃事件を受けて創設された西北島しょ防衛司令部の司令官は海兵隊司令官が兼任する。

 黄海のNLLに近い北西島しょでK9自走砲を動員した海上射撃訓練を行うのは9月5日以来で、今年4回目となる。

 海兵隊は1月5日、北朝鮮がNLL付近の敵対行為禁止区域で海上射撃を行ったことへの対抗措置として海上射撃訓練を行った。韓国政府は6月4日、北朝鮮が韓国に向けてごみなどをぶら下げた風船を飛ばし、弾道ミサイルの発射を続けたことなどを受け、2018年に締結した南北軍事合意の効力停止を決め、海兵隊は同月26日、北西島しょでの海上射撃訓練を約7年ぶりに再開した。海兵隊は南北軍事合意が締結される前は四半期ごとに海上射撃訓練を実施していた。

 NLLを認めず、NLLの南側を管轄海上区域に設定した北朝鮮は韓国海兵隊の海上射撃訓練に強く反発してきた。10年11月23日には韓国海兵隊の射撃訓練を口実に延坪島に122ミリロケット砲や海岸砲を発射し、韓国軍兵士と民間人の計4人が死亡した。

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