「カネを返さなければ裸の写真をばらまくぞ」 債務者を崖っぷちに追い込む韓国ヤミ金業者の実態

「カネを返さなければ裸の写真をばらまくぞ」 債務者を崖っぷちに追い込む韓国ヤミ金業者の実態

 【TV朝鮮】(アンカー)

 30代のシングルマザーが違法な貸金業者(ヤミ金)からの借金に悩まされた末に死亡した事件の波紋が広がっています。韓国与野党は先を争うように対策の検討を始め、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は悪質な犯罪だとして強力な対応を求めました。TV朝鮮は違法な貸金業の実態と問題点を詳細に掘り下げる連続報道を準備しました。 今日は初回ですので、被害者を崖っぷちに追い込む違法な貸金業の実態をユン・ソハ記者が取材しました。

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 (記者リポート)

 建設業の不況により6カ月も月給をもらえていない30代の世帯主Aさん。カードローンも借りられなくなり、インターネットの貸金業者に個人情報と知人の連絡先を渡した上で取り急ぎ20万ウォン(約2万2000円)を借りました。

 (Aさん/違法取り立ての被害者)

 「(知人の電話番号を)担保に取る必要があると言って、電話番号(リスト)にある200-300人分の電話番号を丸ごと持っていくんですよ」

 4500%に達する金利に延滞利息まで付いて、返済が必要な金額は1カ月で900万ウォンまで膨れ上がりました。

 (Aさん/違法取り立ての被害者)

 「1日延滞すれば10万ウォンずつ借金が膨らんでいくので、それを返すためにまた別の業者からお金を借りて…」

 貸金業者は単なる脅迫にとどまらず、裸の写真まで要求しましたが、「金利を下げてやる」という言葉を聞いて、応じるほかありませんでした。

(Aさん/違法取り立ての被害者)

 「家族に話す、会社に話す、と言って最初は脅迫するんですよ。(知人)300人には本当に一日数十件ものメールが送られてきていました。外にも出られないし人にも会えないし」

 店の運営資金100万ウォンを借りていた自営業者のBさんも、いわゆる「ヌードローン」の被害に遭いました。

 (Bさん/違法取り立ての被害者)

 「(写真を)知人にばらまかれ、SNSにも投稿され、さらに取引先にもばらまかれて、本当に大変でした」

 「違法な消費者金融の被害件数は2020年の7300件から昨年は1万2800件へと3年で75%急増しました。

 コロナ以降、ネットを通じた借金が増え、それにつけ込んで非対面のヤミ金が猛威を振るっているのです。

 しかし、当の被害者たちは、借金しやすくなったと考えるだけで、それが違法であることに気付いていません。

 (ユ・スンドク/ジュビリー銀行取締役)

 「(合法な)貸金業者は、自分のところで(貸すことが)できなければそこで止めるべきなのに、(違法な貸金業者を)紹介するケースもあるといいます」

 特に、銀行など制度の壁に阻まれやすい20-30代の若者層の被害が深刻で、対策が急がれます。TV朝鮮、ユン・ソハがお伝えしました。

(2024年11月25日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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