韓国政府 佐渡金山追悼式を独自開催=遺族・駐日大使が出席

【佐渡聯合ニュース】韓国政府は25日、朝鮮半島出身者が強制労働をさせられた新潟県の「佐渡島の金山」の労働者追悼式を「第4相愛寮」跡地で執り行い、韓国の労働者遺族9人や朴喆熙(パク・チョルヒ)駐日大使らが出席した。

 朴大使は追悼の辞で「佐渡島の金山の歴史の裏には韓国人労働者の方々の涙と犠牲があったことをわれわれは永遠に忘れない」と強調した上で、「80数年前の悲しい歴史が記憶され続けるよう韓日両国が真摯(しんし)に努力していかなければならない」と述べた。第4相愛寮は朝鮮半島出身労働者がかつて暮らした。

 遺族と韓国政府代表は当初、前日に日本側が主催して佐渡市で開かれた追悼式に出席する予定だったが、23日に急きょ不参加を決定。独自開催することを決めた。

 日本政府代表として式に出席する生稲晃子外務政務官が過去に靖国神社を参拝したことや、追悼式でのあいさつの内容が朝鮮半島出身の労働者を追悼するという行事の趣旨にそぐわないと判断したためとみられる。

 生稲氏は日本側主催の追悼式で、労働者の中に朝鮮半島出身者が含まれていると言及したが、「強制動員」など強制性に関する表現は一切使わなかった。

 追悼式は、7月の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で登録が決まった際に日本が韓国と合意し約束した措置。前日に到着した労働者遺族9人は、日本側追悼式への不参加が決まったことで強制労働に関する展示が行われている相川郷土博物館を視察した。

 佐渡島の金山は太平洋戦争が本格化した後、銅などの軍需物資を確保する鉱山として主に利用され、約1500人と推算される朝鮮半島出身者が強制動員されて厳しい環境の中で働かされた。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい