大谷は大リーグ7年でMVPを3回受賞した。これは2位タイに当たる。バリー・ボンズが7回で最も多く、大谷を含め11人が3回でその後に続く。大谷は初の「指名打者(DH)MVP」という記録も作った。DH制度は1973年にMLBに導入されたが、DHでMVPに選出された選手はこれまで一人もいなかった。大リーグでは守備能力も重視されるため、打撃だけをするDHは攻撃と守備をする選手よりも貢献度が低いという認識が支配的だった。だが、大谷は違った。大谷はMVP受賞後、MLB専門チャンネル「MLBネットワーク」とのインタビューで、「今年は投手として出場できないということが分かっていたので、攻撃面で挽回(ばんかい)しようと思った。打者の記録だけでMVPを受賞できてうれしい」と語った。
大谷は先月、ニューヨーク・ヤンキースと対戦したワールドシリーズでも闘志を見せた。第2戦で二塁盗塁を試みて左肩を負傷したにもかかわらず、第5戦までプレーした。ドジャースは4勝1敗で勝利し、大谷も大リーグ入りして初のワールドシリーズ優勝という喜びを味わった。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「他の選手なら諦めただろうが、大谷は違った。片腕で走り、チームメイトからいっそう尊敬された」と語った。
大谷はワールドシリーズ優勝パレードをした後、ロサンゼルスで左肩の関節鏡視下手術を受けた。球団側は、大谷が来年2月のスプリングトレーニングに合わせてチームに合流できると見ている。大谷は「チームが成果を出して僕も良い評価を受けた。来年も優勝に挑戦しなければならない。今回MVPもいただいたので、さらに努力する」と言った。大谷の野球人生でまだ達成できていないことがあるとすれば、投手最高賞のサイ・ヤング賞とワールドシリーズMVPぐらいだ。大谷ならサイ・ヤング賞をもらってワールドシリーズMVPに選ばれるのも不可能ではないだろう。大谷は「来年復帰したら、まずはさらに自信を持ってマウンドに立つことだ」と語った。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者