◇暗号資産奪取は北朝鮮の犯行 韓国捜査機関が初めて認める
韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所のアップビットが管理していた「イーサリアム」が2019年11月にサイバー攻撃で奪われた事件について、警察庁国家捜査本部は21日、北朝鮮のハッカー集団である「ラザルス」と「Andariel(アンダリエル)」が関与していた事実を確認したと明らかにした。北朝鮮ハッカー集団による暗号資産奪取については、これまで国連や外国政府によって発表されたことはあったものの、韓国の捜査機関が公式に認めるのは初めて。両ハッカー集団は、北朝鮮の対外情報工作機関「偵察総局」傘下とされる。当時奪われたのは34万2000イーサリアム。被害額は当時の評価額で約580億ウォン(約64億円)で、現在は約1兆4700億ウォンまで上がっている。
◇鉄道労組 12月5日からの無期限ゼネスト予告
全国鉄道労働組合(鉄道労組)は21日、12月5日から無期限のゼネストに入ると発表した。鉄道労組は基本給の引き上げや人員削減の中止、安全担当者の増員、列車運転室の監視カメラ撤去などを求め、18日から勤務規定を徹底する方法で行う「順法闘争」を展開している。鉄道労組は会見で「市民の安全や列車の安全、正当な労働を認めてもらうための労働者の闘争は正当だ」と強調した。
◇最大野党代表の判決公判 公選法違反に続き偽証教唆も中継なし
自身が被告人の刑事裁判で関係者にうその証言をさせたとして、偽証教唆の罪に問われた最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の判決公判が25日にソウル中央地裁で開かれることに関連し、地裁側は21日、同公判を中継しないと発表した。15日には、2022年の大統領選に絡み虚偽の事実を述べたとして、公職選挙法違反の罪に問われた李氏の判決公判が開かれたが、裁判所は同公判についても、総合的に判断したとして中継を認めなかった。
◇IAEA 金正恩氏訪問の高濃縮ウラン製造施設「未届け」
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は20日、9月に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が視察した高濃縮ウラン製造施設について、平壌近郊の降仙にある未届けの施設のようだと述べた。朝鮮中央通信は9月13日に金正恩氏の高濃縮ウラン製造施設視察を公開したが、場所については触れなかった。グロッシ氏はまた北朝鮮北西部・寧辺にある核施設の実験用軽水炉について、断続的に稼動し続けている兆候があるとし、未届けの濃縮施設の公開、軽水炉の持続的な試運転を含む核開発は国連安全保障理事会(安保理)決議の明白な違反であると述べ遺憾の意を示した。