【ソウル聯合ニュース】韓国の国立中央博物館は21日、日本の大阪府立狭山池博物館の工楽善通名誉館長から日本の考古学と歴史学に関する書籍約2600冊の寄贈を受けたと発表した。
1939年生まれの工楽氏は、奈良国立文化財研究所(現・奈良文化財研究所)の飛鳥資料館学芸室長と埋蔵文化財センター長を歴任した土木考古学の権威として知られる。
今回寄贈された資料は、工楽氏が生涯にわたり収集・所蔵してきた資料と歴史研究書だ。
大阪、奈良、京都など関西地方を中心に発掘した資料や奈良・飛鳥地域の古墳の調査資料などの単行本と調査報告書は約1900冊に上り、日本の歴史と文化、北東アジア地域の考古学研究に役立つ資料と評価される。
工楽氏は2004年にも研究資料約1万2000冊を寄贈。韓日友好促進と研究協力に貢献した功労が認められ、05年に韓国政府から国民褒章を授与された。
国立中央博物館は、工楽氏からこれまでに計1万4600冊を寄贈されたとして、同館が寄贈を受けた中では最も多いと説明した。
同博物館は館内の図書館に工楽氏の名を冠した寄贈文庫を設け、資料を公開している。
金在弘(キム・ジェホン)国立中央博物館長は「わが国の考古学研究と発展に寄与し、関心のある一般の人々にも役立ててもらえるだろう」と説明した。