中国が韓国人の一般パスポート所持者に対して査証免除(ビザなし)を許可したものの、入国拒否されるケースが出ていることが分かり、韓国外交当局が注意を呼びかけている。中国にある韓国大使館が20日に明らかにした。
【写真】目立ちすぎる漢字の誤表記…仁川空港に設置された中国人向け案内板
韓国大使館によると、ある韓国人が15日に中国に入国しようとしたところ、拒否されたという。この韓国人は数年前、中国で結核と診断されたことがあったが、今回の中国入国手続きで結核が完治したことを証明できなかったとのことだ。
駐中韓国大使館は公示事項で「結核完治の証明方法は関係機関と協議した後、後日公示する予定だ」と述べた。
病気以外にも、入国目的が不明な場合、ビザなし入国が拒否されることがある。先週末、中国に入国する予定だったある韓国人は「入国目的が不明」であることを理由に空港から再び韓国に戻ったとのことだ。
入国目的不明とは普通、旅行目的が明確でない場合、あるいは観光目的だと主張しながら実際には別の目的を持っていると判断される場合に下される措置だ。中国当局はこの韓国人の入国拒否理由を駐中韓国大使館に通知していない。ただし、中国では、入国を拒否された韓国人が交流サイト(SNS)などを通じて中国の政治体制を批判する言動があった状況が捉えられたため、入国が拒否されたものとみられている。
駐中韓国大使館側は、入国拒否はその国の主権にかかわるものであるため、対応する権限がないとの見解だ。
主権を行使するのは中国だけの特徴ではない。韓国や米国など世界各国で不法滞在や犯罪などの可能性を懸念し、外国人の入国を拒否する際に「入国目的不明」を理由にしてきた。
駐中韓国大使館は「入国目的と入国後の訪問先・訪問機関・訪問日時など滞在日程に関するできるだけ詳細な説明の準備をしなければならない。ビジネス・観光・親族訪問・経由目的以外の訪問時には必ず中国入国査証(ビザ)取得が必要だ」と呼びかけた。さらに、帰国時の航空券や第三国に行く航空券を事前に手配し、中国に滞在期間中に滞在する宿泊先や知人の連絡先も用意した方がいいと説明した。
また、自主的に「宿泊登記(外国人臨時居住登録)」をしてくれるホテルではなく、中国国内の親族や知人の家に滞在する場合は、中国到着後に必ず管轄の派出所に宿泊登記をしなければならないとのことだ。
イ・ガヨン記者