「未成年者への性的暴行犯は全員死刑」…宣告直後に容赦なく処刑される国とは

　中国で未成年者への性的暴行で起訴された複数の容疑者が、死刑宣告を受けた直後に処刑された。中国では未成年者への性犯罪に対して無寛容の原則を適用する国として知られている。

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　新華社通信など外信各社が15日に報じた。それによると未成年者への性的暴行容疑で裁判を受けていたクォン被告、シャン被告、コン被告の3人は死刑が宣告された直後、直ちに刑が執行された。中国最高人民法院（裁判所）が13日に発表した。3人は一審と二審でいずれも死刑が宣告され、最高人民法院がこれを承認したことで刑場の露と消えた。

　クォン被告は14歳未満の女子中学生6人に対して100回以上性的暴行を繰り返し、その動画などを撮影した容疑で起訴された。これとは別に12歳未満の女子児童3人を複数回性的暴行した疑いもあった。クォン被告は小学校教師という立場を利用して被害者らを誘い出し犯行に及んだという。

　シャン被告は2011年から2020年まで公園、広場、幼稚園の入口などで未成年者を誘い出し、人のいない場所に連れ込んで性的暴行を繰り返した。またその際に写真や動画を秘かに撮影し、後から脅迫したという。シャン被告から暴行を受けた被害者の1人は極度のうつ症状と不安障害に苦しみ、自ら命を絶った。

　コン被告も12歳未満の女子児童に対して単独、あるいは共犯らと共に長期にわたり性的暴行を繰り返した。コン被告が経営していた店舗をたびたび利用した客が被害者になった。繰り返し性的暴行を受けた被害者の1人は16歳の若さでこの世を去った。

　裁判所は「未成年者への性的暴行は被害者の身体と精神の健康を深刻に害し、社会に及ぼす被害も非常に大きい」「裁判所はこの種の犯罪を厳重に処罰し、絶対に許すことはしない」と説明した。さらに「死刑が宣告された者に対しては直ちに刑を執行する」とも明言した。

　中国では昨年、未成年者に対する性的暴行やわいせつ行為に関する法律を見直した。暴力やその他の手段で脅迫し、婦女子に性的暴行を加えた場合は3年以上10年以下の懲役刑となる。被害者が満14歳以下の未成年者の場合は10年以上の懲役あるいは無期懲役または死刑と処罰が重くなる。死刑に関する統計は公表されていないが、毎年数千件の死刑が執行されているとみられる。

ムン・ジヨン記者