【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は15日午後2時半、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の公職選挙法違反事件の一審判決を言い渡す。李氏を巡る4件の裁判で最初の司法判断となる。
検察は李氏が共に民主党の大統領選候補だった2021年、過去に市長を務めたソウル郊外の城南市で起きた大庄洞開発事業を巡る不正事件に関連し、インタビューで事業関係者の職員を「末端の職員だったので知らなかった」と虚偽の発言をしたと判断している。また、同市の柏峴洞の土地が不正に用途変更された疑惑を巡っては「国土交通部が要請した」と虚偽の発言をしたとみている。
李氏は公判で、「人を知っている、知らないは個人の主観的な領域のため処罰は難しい」と主張し、国土交通部が要請したとの発言については故意ではなかったとして無罪を主張した。
李氏はこの裁判で有罪が認められ100万ウォン(約11万円)以上の罰金刑が確定すれば、議員職を失う。また5年間被選挙権を失い、2027年に行われる次期大統領選に出馬できない。無罪が言い渡される場合、「司法リスク」の最初のヤマ場を乗り越えられる。
判決当日には地裁に李氏の支持者ら大勢の人が集まるとみられる。地裁は判決が行われる法廷を約30席規模から約100席規模のものに変更し、一部の出入口を閉鎖する方針だ。法廷内の警備人員を増員し、保安検査も強化する。万一の事態に備え、裁判官を警護する案も検討しているようだ。
判決公判は事前に申請した人のうち、抽選で選ばれた人が傍聴できる。
李氏が抱えている3件の別の裁判も進行中で、今月25日には偽証教唆事件の判決が言い渡される。都市開発事業に絡む不正事件は争点が多く、一審判決まで数年がかかるとの見通しが出ている。李氏の訪朝費用などを下着メーカーに肩代わりさせ北朝鮮に送金させた事件の裁判は公判準備手続きが行われている。