ロシアは西側の制裁によりSu57を大量生産する上で困難に直面しており、海外ユーザーの確保が喫緊の課題だ。だが、今回のエアショー出品でむしろ戦闘機の技術的限界があらわになるという結果を招いた、と評されている。オープンソースの軍事ニュースサイト「Clash Report」は、Xに載せたコメントで「ねじが多い(Lots of screws)」と寸評した。ウクライナの軍事専門メディア「Defense Express」は「最も目を引くのは、胴体のパネルを固定するねじの数が膨大だということ」とし「パーツの接合の品質は期待を満たしておらず、これはロシアの航空機作りの実際の技術水準について多くを物語っている」と評した。ニューヘブン大学国家安全保障学科のマシュー・シュミット教授は「ロシアの航空機は、基本的な航空学的設計は優秀だが、製造技術や素材技術は水準以下」と評価した。
Su57はロシアの第5世代多目的戦闘機で、F22やF35など米国の第5世代ステルス機の対抗馬として開発された。胴体内部に武器を搭載し、超音速で巡航しつつ陸上・海上・空中のあらゆる目標を破壊できるように設計された。レーダーにほとんど捕捉されないステルス機能を備え、Kh59およびKh69ミサイルを搭載できる。最高速度はマッハ2.0(時速2450キロ)、航続距離は3500キロで、単座。2020年から実戦配備が始まった。
今年6月にはウクライナがこの戦闘機を初めて攻撃し、破損させたと主張した。ウクライナ国防省傘下の情報総局(HUR)は「侵略者のSu57多目的戦闘機が前線から589キロ離れたロシアのアストラハンの飛行場で攻撃された」とし「この飛行機が損傷したのは歴史上初めて」と発表した。ただし、攻撃の手段・経緯など細かい内容は明らかにされなかった。
イ・ヘジン記者