ひざの軟骨は歩いたり走ったりするとき、体重がひざ関節に加える衝撃を緩和する役割を果たしている。軟骨は太ももの骨の下部と腓骨上部の関節面にコーティングされており、骨同士の衝突を防いでいる。厚さは2-4ミリほどだ。
年齢を重ねるにつれて、ひざの軟骨は表面がすり減って次第に薄くなり、滑らかな質感が消えていく。軟骨細胞が減少し、軟骨基質成分が減り、弾力性が低下する。結果的に、軟骨は摩擦と圧力に耐える能力が低下し、損傷しやすくなる。これは、変形性関節症につながる。軟骨には痛みを認知する神経がないため、軟骨がすり減って骨がむき出しになるまで気づかず、骨の摩擦が生じることでひどい痛みを感じるようになる。
▶ 年を取ってから苦労しないために…指のストレッチをするとよい
ひざ関節がこわばって動きが鈍くなったり、運動後や長時間立ち続けた後に痛みが生じたり、ひざを動かすときにポキポキ音がしたり、ひざの周囲がはれたり水がたまったら、軟骨がすり減っているサインだと見なし、軟骨を保護しなければならない。
ひざの軟骨を99歳までしっかり保つには、ひざ関節周辺の筋肉を強化し、軟骨に加わる圧力を減らさなければならない。特に太ももの前の方にある大腿四頭筋を強化するのがよい(図表参照)。
足をそろえて立ったとき両ひざが離れている、いわゆるO脚の場合は、歩くときにひざの内側の軟骨が集中的に打撃を受け、軟骨のすり減りが早くなる。O脚は先天的に生じることもあるが、肥満だったり足をそろえる下半身の筋肉が弱いと生じる。整形外科専門医のソ・ドンウォン氏は「O脚だということが分かったら、太ももの内側の筋肉を強化するトレーニングをしなければならない」とした上で「しゃがみ込む姿勢のように、ひざの軟骨への栄養供給をはばむような圧迫姿勢を避け、軟骨成分の注射を一年に1、2回ひざ関節に打てば、軟骨保護効果がある」と話している。
▶ 94歳の世界的な投資家バフェット氏「6歳の子どものような食事をしている」…長寿の秘訣とは